この報道は2026年3月12日08時41分にChosunBizのMoneyMoveサイトに表示された。
最近、市場の一部でSKシールダスがサイバー(情報)セキュリティ事業部を分離して売却する可能性が指摘された。現最大株主であるグローバル・プライベートエクイティEQTパートナーズが近く投資回収(エグジット)に乗り出す可能性が取り沙汰されており、物理的セキュリティ事業は維持したままサイバーセキュリティ部門のみを切り離して売却する案を検討しているという。
しかしEQTは実際にこれに関する手続きを開始してはいないと把握されている。業界関係者はEQTがSKシールダスを直ちに分離売却すると税制面で不利益を被る可能性があるとして、現時点では分離売却説の現実性は低いと分析する。ただしSKシールダスの子会社であるキャップステックの売却可能性は実際に検討されていると伝えられている。
12日、投資銀行(IB)業界によると、EQTはSKシールダスのサイバーセキュリティ事業部の分離売却に関してまだ別途の手続きを進めていない。
市場では今回の分離売却説が浮上した背景に、オーストラリアのサイバーセキュリティ企業が高額で売却されたことが挙げられている。オーストラリアのCyberCXは先月アクセンチュアに10億オーストラリアドル(約1兆ウォン)で売却されたと伝えられた。年間売上高の2.6倍程度で、一般的なサイバーセキュリティサービス企業の売上高倍率が1〜1.5倍である点を考慮すると、かなり高い企業価値が認められた。
これを受けEQTもSKシールダスのサイバーセキュリティ部門がどれほどの企業価値を認められるかを調べるため一部のIBに調査を依頼したと伝えられる。ただし分離売却のための内部審議委員会など具体的な手続きを開始したわけではないという。
IB業界関係者はSKシールダスの分離売却は現時点では現実性に乏しいシナリオだとみる。最大の理由は「税金」である。EQTがサイバーセキュリティ部門を切り離して売却すれば、租税ペナルティを避けることは難しいという。
先に昨年末、SKシールダスは親会社である特別目的会社(SPC)コリアセキュリティホールディングス(KSH)と合併した。当初EQTはKSHを通じてSKシールダスを支配していた。しかしこの状態で将来エグジット(投資金回収)に乗り出すと、売却代金がKSHを経由して譲渡差益に対する法人税が発生し、残った資金をEQTに配当する際に再び配当所得税を支払わなければならない二重課税の問題に直面する可能性があった。
EQTはこの重複課税を避け売却代金を直接受け取るためにKSHをSKシールダスに吸収させる逆合併を行ったと伝えられる。『EQTファンド→SKシールダス』へと支配構造を単純化したのだ。業界ではEQTがこの過程で「今後事業をそのまま維持する(事後管理要件)」という条件で帳簿上の合併税を猶予(適格合併課税繰延)された可能性が高いと推測する。
問題は今すぐ情報セキュリティ部門を分割して売却すると、工夫して築いた節税構造が無に帰する点だ。もしサイバーセキュリティ事業をSKシールダスの下に子会社として切り出して(物的分割)売却する場合、売却代金はまずSKシールダス法人に入ることになる。
するとSKシールダスが子会社を売却して得た利益に対して法人税を支払い、残った資金をEQTファンドに回す際に配当税名目で再び税金を差し引かれる。わざわざ税金を一度だけ払うために中間段階(SPC)をなくしたのに、子会社形態で分割売却する瞬間に再び税金を二重に払う構造に戻ることになる。
物的分割でなく人的分割を選ぶ場合でも問題は残る。コリアセキュリティホールディングス(KSH)はSKシールダスの完全親会社だったため逆合併自体は事後管理(過去税金の追徴)例外の対象だが、分割段階で税金の爆弾が発生する懸念がある。
現行税法上、税負担なしに会社を分割する「適格分割」と認められるには、既存株主が分割新設法人の株式を一定期間売却せず保有していることが必要な「持分連続性」要件を満たさなければならない。つまり事業を分割してもそれを売らず保有していれば国税庁が例外的に税制優遇を認めるのだ。
しかし人的分割直後に売却すると状況は異なる。持分を売却した瞬間に例外認定の前提である持分連続性が崩れ、直ちに「非適格分割」と見なされる可能性がある。この場合、資産を切り出した存続法人(SKシールダス)は資産移転差益に対する巨額の法人税を負担しなければならない。
複雑な株主間の権利関係もSKシールダスの分離売却を複雑にする要因だ。現在SKシールダスは最大株主EQT(68%)と第2株主SKスクエア(32%)が持株を分け合う構造で、両者の間にはドラッグアロング(同伴売却請求権)とタグアロング(同伴売却参加権)が綿密に絡んでいる。
EQTはSKスクエアに株式取得を提案して拒絶された場合、SKスクエアの持株まで束ねて第三者に一括売却する権利がある。逆にEQTが持株を売却する際にはSKスクエアが同一条件で自らの持株も売却するよう要求する権利も保証されている。
業界関係者は「ドラッグアロングとタグアロングを行使する具体的な条件があるが、SKスクエア側に多方面で有利に設定されていると聞く」と述べ「EQTが分割売却を望む場合でも事前にSKスクエアとの合意は必須だ」と語った。
EQT内部の保守的な意思決定構造も一因だ。あるプライベートエクイティ関係者は「EQTは資金回収を決定する委員会の通過が投資を決定する投資審議委員会(IC)を通過するよりも難しいと知られている」と伝えた。
ただしSKシールダスの子会社であるキャップステックについては、EQTが実際に売却する可能性があると伝えられる。
キャップステックはSKシールダスが持ち株100%を保有する会社だ。2005年、旧ADTキャップスの人員警備事業部門が人的分割で設立された。企業価値は1000億ウォン前後と推定される。