2023年6月12日、釜山連堤区の釜山高等法院で開かれた「釜山回し蹴り」事件の控訴審判決公判で、加害者に懲役20年が言い渡された。写真は当時、公判を終えた後に被害者が心境を明かす様子。/News1

「釜山回し蹴り事件」の加害者による報復脅迫容疑の控訴審で、裁判長が被害者の公論化活動をめぐり「相当なメディアプレーがあったのではないか」と述べ、被害者が公に反発した。

釜山高裁刑事2部(裁判長パク・ウンサム部長判事)は9日、特定犯罪加重処罰等に関する法律上の報復脅迫などの容疑で起訴された姓イの人物の控訴審公判を開いた。この日の法廷では、イ氏とともに収監されていたA氏に対する証人尋問が進められた。

A氏は、イ氏が拘置所に収監された後、被害者を狙った報復的な発言を繰り返し行ったと証言した。A氏は「夕方になればそういう話をし、事件記録を見ていても、どこかに手紙を書いていても、ずっと話していた」と述べた。

A氏は、イ氏の発言を自身のYouTubeチャンネルで知らせた理由についても「被告人が継続して報復を口にし、『出たら殺してやる』という話をするので、被害者の安全が心配でそうした」と述べた。また、イ氏が被害者を怖がらせてメディアのインタビューなどをできなくさせようという意図があると感じたという趣旨で証言した。

この日の裁判の核心争点は、イ氏が拘置所で行った発言が単なる不満の表明にとどまるのか、第3者を通じて被害者に伝わるようにする意図のある報復脅迫であったのかという点だった。

問題となった発言は証人尋問の過程で出た。裁判長が「被告人は被告人なりに主張をしているが、そのような主張について被害者が怖がる内容ではないのではないか」と問うと、被害者側弁護人は「加害者がメディアプレーをするといって被害者が傷つくわけではないという発言について一言申し上げたい」と述べた。

これに対し、裁判長は自身の発言の趣旨を説明する過程で「被害者もまた裁判の過程で相当なメディアプレーがあったのではないか」と述べた。

被害者側弁護人は、被害者の言動を「メディアプレー」と表現したのは不適切だという趣旨で改めて問題を提起した。

裁判長は「本件がなぜか政治化される感じがする」とし「当裁判部はそのような判断は全くせず、ただ事実が何であるかを確認し、法律を適用するだけだ」と述べた。

被害者のキム氏は、裁判終了後に自身のソーシャルメディア(SNS)を通じて問題を提起した。キム氏は「誰が悔しければ公論化しろと言ったのか」とし「判事は、私は報復脅迫が怖くなかったはずだと言う」と書いた。

続けて「急きょ弁論が再開され、急いで弁護士を選任して今日法廷に行ったが、ここまでだとは思わなかった」とし「こうであれば、誰が被害者のために情報提供し、誰が通報するだろうか」と述べた。

イ氏は2022年5月22日午前5時ごろ、釜山・釜山鎮区で帰宅途中だったキム氏を追い、オフィステル共用玄関で暴行した事件で起訴され、2023年9月に大法院(韓国の最高裁)で懲役20年が確定し服役中である。

その後イ氏は、収監中に同房の受刑者にキム氏の自宅住所に言及し、脱獄して殺すという趣旨の報復的発言をした容疑で追起訴され、今年2月に一審で懲役1年を追加で言い渡された。

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