ソウル市内バス事業者の組織であるソウル市バス運送事業組合は10日、「労組が1兆ウォン台の通勤手当(通常賃金)訴訟に加え、今年は5000億ウォン台の賃上げ案を要求している」とし、「労組の要求をすべて適用すると、9号俸の運転乗務員の年俸は昨年より1639万ウォン上がり、8509万ウォン以上になる」と主張した。
ソウル市バス運送事業組合はこの日発表した立場文を通じて、「先に労組側に10.32%の賃上げ案を提案した」として、このように明らかにした。
ソウル市の市内バス労組は会社側に、通勤手当(通常賃金)算定の「基準時間」を176時間に設定し、時給を7.85%引き上げるよう要求している。これに対し組合側は209時間を提示した。
基準時間は、月単位で支給される通勤手当(通常賃金)を時間当たりいくらとみなすか計算する際に用いられる。基準時間を少なく算定するほど賃金が上がるということだ。これにより労組側は基準時間を短く、組合は長く適用することを主張している。
組合は「通勤手当(通常賃金)算定基準時間に関連し、2020〜2025年に発生した訴訟請求額が1兆214億ウォン規模だ」と明らかにした。
さらに組合は「労組はこれに加え、今年の時給7.85%引き上げ(年間1175億ウォン推算)と賞与金など通勤手当算定の基準時間176時間の適用(年間2776億ウォン推算)など、合計5394億ウォンの費用が毎年かかる無理な要求までしている」と述べた。
このような労組の要求をすべて適用する場合、9号俸の運転乗務員の年俸が8509億ウォン以上になるというのが組合の主張である。昨年末基準の9号俸運転乗務員の年俸は6870万ウォンだ。
組合はまた「209時間は、雇用労働部が大法院(最高裁)全員合議体判決以後の昨年2月2日に作成した『(改正)通勤手当(通常賃金)労使指導指針』に明示された基準だ」と述べた。
続けて「もし裁判所が176時間を確定する場合は差額の遡及分を追加で支給し、逆に230時間と判決が出る場合は労組側も追加支給分について返還精算するよう提案した」と付け加えた。
こうしてソウル市内バスの労使の立場が割れているのは、大法院の最近の判決によるものだ。先に大法院は、ドンア運輸が会社側を相手取って起こした通勤手当(通常賃金)関連訴訟の上告審で、基準時間を月176時間と認めた原審(2審)の判断以外の部分だけを破棄し、事件をソウル高裁に差し戻した。
これに対し労組は、すでに基準時間が176時間とする判決が確定したという立場だ。これに反して会社側は、破棄差戻し審で基準時間を209時間または230時間に変更するよう争っており、この部分の判決は確定していないと解釈している。
組合は「釜山とテグ、インチョン、ウルサンなどはすでに昨年、別途の賃上げなしに209時間で賃金体系を改編し、10%台の引き上げに合意した」とも強調した。市内バス準公営制を運営中の他の自治体は、すでに組合側と類似の内容で合意したということだ。
組合は、労組が交渉決裂時に今月16日のストライキを予告したことに関連し、「ソウル市と緊密に協議し、代替交通手段を用意する」とし、「一部路線、一部区間だけでも正常に市内バスが運行できるよう最善を尽くす」と述べた。