キョンギ・パジュ市の大型カフェの冷凍倉庫で遺体で見つかった60代女性は、家を出る前に家族へ「大金の件で用事があり、解決しに行く」と言い残したと伝えられている。警察は、被害者が数百億ウォン規模の商品券取引に関与した結果、事件に巻き込まれた可能性を念頭に、事件の全容解明を進めている。
9日、国会行政安全委員会所属の共に民主黨イム・ホソン議員室が警察から受け取った資料によると、4日0時6分ごろ、被害者家族は警察に「大金の件で用事があり解決しに行くと言って家を出た後、連絡が途絶えた」と通報した。
被害者の60代女性A氏はその後、パジュ市ムンサン邑の大型カフェ横の冷凍コンテナで遺体で発見された。警察はカフェ運営者の30代B氏がA氏を殺害した疑いがあるとみて、6日にB氏を逮捕・拘束した。
◇商品券仲介のために訪問したと把握
A氏とB氏は百貨店商品券の取引のため、3日に初めて会ったとされる。
警察などによると、A氏はB氏が保有する商品券を第三者が買い取る取引の過程で、商品券の真偽を確認するなど「中間役」をしてほしいとの依頼を受け、カフェを訪れたと把握している。B氏はカフェを運営するかたわら、商品券の売買で差益を得る行為もしていたという。
A氏はこれまでB氏に会ったことも、そのカフェを訪れたこともなかったと伝えられている。
カフェ内部の閉鎖回路(CC)TVには、A氏がB氏とともに冷凍コンテナの中へ入った後、B氏だけが一人で出てくる様子が映っていた。
警察は、A氏が商品券の偽造の可能性に気づくと、B氏がそれを隠すためにA氏を冷凍倉庫に監禁し殺害した可能性を念頭に捜査している。
冷凍倉庫の中からは、偽造品と疑われる商品券が大量に見つかった。商品券の額面は約500億ウォンに達するとされる。
警察は商品券が実際に偽造されたものか鑑定する一方、製作・流通経路や取引過程などを追っている。ただし、商品券の偽造の有無を最終的に判断するには、追加の法的検討が必要だとの立場である。
◇氷点下25度の冷凍倉庫、犯行のために事前設置か
警察は、A氏が発見された冷凍倉庫が、犯行を念頭に事前に用意された空間だったのかどうかも精査している。
B氏は最近の取り調べで「偽造の事実を悟られないように冷凍倉庫を作った」との趣旨で供述したと伝えられている。寒冷な冷凍倉庫内では長時間滞在して商品券の真偽を綿密に確認しにくい点を狙った可能性も、捜査対象である。
警察は、犯行時点の数週前まで当該カフェに冷凍倉庫がなかったという周辺の証言などを基に、B氏が今回の犯行のために意図的に冷凍倉庫を設置したのかを確認している。
B氏はA氏に会った当日、従業員に出勤しないよう伝え、カフェの営業もしなかったとされる。オンラインには、この日だけ休業し翌日から通常営業するとの告知を掲載した。
カフェ内部に設置された閉鎖回路(CC)TVの一部も故障していたとされる。住民も「8月末まで冷凍倉庫を見たことがなかった」と語った。
冷凍倉庫の設定温度は氷点下25度で、実際の内部温度は氷点下18度前後だったと伝えられている。冷凍倉庫は約30平方メートル規模の横長のコンテナ形態で、B氏が運営するカフェ建物のすぐ隣に設置されていた。
◇ 冷凍倉庫に監禁後、複数回カフェを出入り…被害者を連れてきた男性も捜査
B氏はA氏を冷凍倉庫に監禁した後も、複数回カフェを行き来していたことがCCTVなどで確認された。警察は、B氏がこの過程で犯行の痕跡を消したり証拠を隠滅しようとしたのかも調べている。
警察は、3日にA氏を乗用車に乗せてB氏のもとに連れていった男性C氏についても、共犯の有無を捜査している。
A氏の正確な死因を確認するため、国立科学捜査研究院に司法解剖も依頼した。パジュ警察署は刑事課3個の強力チームなど17人で捜査チームを編成し、犯行動機と商品券関連の詐欺容疑、共犯の有無などを精査している。
警察関係者は「共犯に対する捜査が進行中であることは事実だが、関連内容が外部に知られれば捜査に支障を来す可能性がある」とし、「確認されていない共犯関係などに関する憶測は控えてほしい」と述べた。