「年に一度の行事なので子どもたちと必ず直接見たかった。地方から上京するのは大変だが、花火がとても有名ではないか。」

ハンファが主催する「2026ソウル世界花火祭り」で英国チームPyrotex Fireworkが花火ショーを披露している/ハンファ YouTube キャプチャー

5日午後、ソウル・ヨイドのハンガン公園一帯。日が暮れる前からレジャーシートや簡易椅子を持参した市民でハンガン沿いのあちこちが混み合った。ソウル市民だけでなく、花火大会を見に地方から上京した家族連れの観覧客も目立った。良い場所を確保するため、行事開始の数時間前から現地を訪れた人もいた。

ハンファグループが毎年開催する「ソウル世界花火祭り」がこの日午後8時、ソウル・ヨイドのハンガン公園一帯で開かれた。韓国・米国・英国の3カ国の花火チームが参加し、ソウルの秋の夜空を花火で彩った。

ハンファは今年の行事に約130億ウォンを投じたとされる。花火の打ち上げ費用だけでなく、会場の安全管理や交通統制、観覧客向けの利便施設を整えるのにも相当な費用がかかるためだ。安全管理費は前年(38億5000万ウォン)比で約17%増えた。

とりわけ今年は大規模な人出に備え、安全管理にも過去最大水準の人員を投入した。ハンファによると、毎年100万人前後の観覧客が一堂に会する韓国最大規模の民間主催の祭りを安全事故なく運営するため、ヨイド一帯に約5000人の安全・秩序維持要員を配置した。

数十万人が狭い空間に一度に押し寄せるだけに、花火の打ち上げ時間そのものよりも、観覧客の移動や帰宅の過程で発生し得る安全事故を防ぐことがより重要な課題とされる。会場周辺の随所には人の流れを管理し秩序を維持する人員が配置された。

また通信会社と連携した人流密度測定アプリ「オレンジセーフティ」、KTの5Gネットワークスライシング技術を活用したCCTV(監視カメラ)統合管制システムなどを総動員した。

5日、ソウル汝矣島の漢江公園を訪れた市民がソウル世界花火祭り2026の開始を待っている/News1 提供

ハンファが花火大会を始めたのは2000年である。新型コロナの影響などでやむを得ず開催できなかった一部の期間を除けば、20年以上にわたり毎年行事を続けてきた。企業が直接費用を負担し、市民に無料で大規模な見どころを提供する代表的な社会貢献行事として定着したというのがハンファの説明だ。

ハンファがこのように多額の費用をかけて花火大会を続けるのは、「誰もが一緒に楽しめる行事」をつくるという趣旨があるからだ。特定の観覧客だけが費用を払って参加する公演と異なり、ハンガン沿いに出てきた市民であれば誰もが同じ空の下で花火を見られる点に意義を置いた。

ハンファ関係者は「花火は特定の人だけのための行事ではなく、空を見上げるすべての人が一緒に楽しめるコンテンツだ」とし、「多くの市民が同じ瞬間に美しい情景を見て幸福を感じられるようにすることが、行事を続ける理由だ」と述べた。

5日、ソウル汝矣島の漢江公園で開かれた「ハンファとともにするソウル世界花火祭り2026」で華麗な花火が夜空を彩った/News1 提供

市民は花火が始まる前からハンガン沿いに場所を取り、家族・恋人・友人と時間を過ごした。軽食を分け合ったり写真を撮ったりしながら、花火の開始を待つ様子も各所で見られた。

ある市民は「毎年人が多いと分かっていても、実際に来て見ると雰囲気がまったく違う」とし、「子どもが喜ぶので大変でも一緒に出かけるようになる」と語った。

地方から上京した観覧客もいた。ある家族は「花火大会を見るためにソウルまで来るのは容易ではないが、家族と特別な思い出を作りたくて来た」とし、「携帯電話で見るのと現場で直接見るのは違うと思うので、期待している」と話した。

一方でヨイド周辺の住民は不便を訴えることもある。行事のたびに大規模な人出が押し寄せ、交通が渋滞し公共交通機関が混雑するうえ、行事後のごみや騒音の問題も繰り返されるためだ。ある住民は「祭り自体は良いが、周辺に住む人は移動が難しいほどだ」とし、「多くの人が訪れる行事である以上、秩序とアフターケアにも配慮してほしい」と述べた。

一方、ハンファの役職員ボランティア約1200人は、祭りが終わった後も夜遅くまでヨイドのハンガン公園一帯を整理する「クリーンキャンペーン」を自主的に続ける。

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