特定銘柄に関する好材料の報道を書く前に株式を先に買い、報道後に価格が急騰すると売却する手口で約7億4000万ウォンの不当利得を得た疑いがある前職の経済紙記者が、初公判で容疑の一部を否認した。
ソウル南部地裁刑事合議15部(ノ・ユギョン部長判事)は28日午前、資本市場法・犯罪収益隠匿規制法違反などの容疑がかかるパク氏(34)の初公判期日を開いた。
パク氏は経済紙記者として勤務していた2022年10月から2024年7月まで、自身が執筆した特徴株記事が報道される前に当該銘柄を買い付け、記事配信で買い需要が流入して株価が上昇すると売却する手口で約7億4000万ウォンの不当利得を得た疑いで起訴された。
検察によると、パク氏が株式売買に利用した好材料記事は計340件と確認された。検察は、パク氏が金融当局の摘発を避けるため2023年5月から2024年7月まで知人名義の証券口座で先行売買を行い約5億5000万ウォンの不当利得を得たとみて、犯罪収益隠匿規制法違反の容疑も適用した。
特徴株記事は、株式市場で株価や出来高が平時と異なり急騰落するなど特異な動きを示す銘柄(特徴株)を捉え、原因と背景を分析する報道である。記事が報道されるとホームトレーディングシステム(HTS)やポータルサイトなどを通じて即時に露出し、投資家の買い需要流入を通じた株価上昇につながる可能性がある。
この日パク氏側は、特徴株記事を執筆し株式取引を行った事実自体は認めつつも、こうした行為は犯罪に当たらないとして容疑を否認する趣旨を述べた。
パク氏の弁護人は「基本的に事実関係は認める」としながらも、「被告人が書いたという特徴株記事は、株価が上がったという事後報告的な記事で、広報資料や先行記事があるものを書いた」と主張した。
続けて「最近はリーディング部屋やテレグラムを通じて株式情報を入手するだけに、被告人の記事が実質的に株取引に与えた影響も微々たるものだ」とし、「事後報道である特徴株記事を書く前に先に買い付けた銘柄の株価が相当部分上がっていたという点で、利益を特定できるか把握が不可能だ」と述べた。
借名口座を動員して犯罪収益を隠匿したという容疑についても「社内で株取引が制限されていたためだ」とし、「記者として不適切である点は認識しているが、それが犯罪には当たらないという見解を斟酌してほしい」と裁判所に求めた。
一方で検察は、好材料記事を報道する前に株式を買い付け、報道後に株価が上昇すると全量売却して得た収益は不当利得だとみている。
パク氏の次回公判は9月29日に開かれる。