マンジャロ、ウゴービなどの肥満治療薬の利用者が増えるなか、フィットネスクラブ業界の風景も変わっている。肥満治療薬の利用者を狙い「筋肉量低下防止」をうたうパーソナルトレーニング(PT)商品を打ち出すところがある一方で、病院と手を組み、肥満治療薬とフィットネス利用権を束ねて販売するところまで登場した。
肥満治療薬が広がればダイエット目的でフィットネスを訪れる人が減るとの懸念が出ていたが、フィットネス業界は逆に肥満治療薬の利用者を新たな顧客層として取り込んでいる。
◇マンジャロにPTまで組み合わせて販売…処方料の割引も
27日、関係業界によると、ソウル・銅雀区のあるフィットネスは年初から近隣の内科と連携した「マンジャロパッケージ」を販売している。提携病院でマンジャロの処方を受けた後、フィットネス専用クーポンを提示すれば、フィットネスの会員権をパッケージ価格で利用できるようにした商品である。
このフィットネスはオンラインでの広報を通じ、マンジャロと運動を併用する方式の減量を強調している。あわせて「マンジャロ単独での減量はリバウンドと痛みのリスクが大きい」とし、「病院と運動センターが一体で動く構造が必要だ」と述べた。
キョンギ・クァンミョン市のあるフィットネスも近隣の内科と提携を結んだ。PTを登録した会員が当該病院でマンジャロまたはウゴービの処方を受けると、処方料5000ウォンの割引を受けられると広告している。
肥満治療薬の利用者に運動の併用を促しながら、フィットネス会員を確保しようという狙いである。
◇「肥満薬に顧客を奪われる」…フィットネスも新商品で対応
肥満治療薬の利用者が増えるにつれ、これまでフィットネス業界ではダイエット顧客を奪われかねないとの危機感が強かった。
ソウル・東大門区でフィットネスを運営する姓キムの人物(41)は「ウゴービやマンジャロでやせようとする人が増え、新規会員が減ったうえ、ボディプロフィールの人気も鈍化した」と語った。続けて「一緒に仕事をしていたボディプロフィール写真館との提携も終えた」とし、「最近は会員が必要だと言ったときだけ写真館に仲介する方式に変えた」と述べた。
これを受け、広報戦略を肥満治療薬とあえて連携し始めたフィットネスが現れている。ソウルでフィットネストレーナーとして働く30代の姓キムの人物は「肥満治療薬を使用する期間にフィットネスを併用すれば、体重減少だけでなく健康管理にも資する点を強調するのが最近の広報手法だ」と述べた。
フィットネスの数が急速に増え、競争が激化したことも業界が新商品を打ち出す背景とされる。国税庁の国税統計によると、今年6月末時点の全国のフィットネスは1万4127カ所で、2021年6月の9177カ所より53.9%(4950カ所)増えた。一方、月平均売上は今年5月に2278万ウォンで、前年同月の2307万ウォンより減少した。
◇病院の処方とPTの結合…医療法違反の余地も
ただし、肥満治療薬の利用者を対象に運動プログラムを提供することと、特定の病院の処方をフィットネス商品と直接連携することは区別してみる必要がある。
医療法第27条3項は、営利を目的として患者を医療機関や医療人に紹介・斡旋・誘引する行為などを禁じている。病院とフィットネスが患者紹介の代価としてリベートや手数料など経済的利益をやり取りする構造であれば、医療法違反の問題が生じうる。
直接的な金銭のやり取りがなくても、特定医療機関の利用を誘導しながら割引など経済的な利益を提供する方式が、医療法上の紹介・斡旋・誘引に当たるかどうかも検討すべき事柄である。
ホン・ギョンヨル法律事務所ユルソンの弁護士は「処方料や会員権の割引など金銭的利益を提供しつつ、特定医療機関へ患者を斡旋するなら医療法違反の恐れがある」と述べた。続けて「営利目的の行為と認められれば、医療法第88条により3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金に処されうる」と語った。