韓服制作に関心が高いと明らかにした女性A氏は14日、高麗時代の仏画を参考に再現した高麗韓服を着てソウル・昌徳宮に行った。高麗韓服を着用している以上、無料入場を期待したが、昌徳宮の職員は韓服無料観覧の基準に該当しないと案内した。
A氏が高麗時代の韓服だと説明した後も答えは変わらなかった。A氏は自身のソーシャルメディア(SNS)にこのような経緯を投稿し、結局は入場券を購入したうえで宮に入ったと述べた。
◇韓服観覧客200万人…「韓服の範囲」をめぐり混乱
韓服体験は若年層と外国人観光客を中心に着実に人気を集めているが、古宮の無料観覧対象として認められる韓服の範囲をめぐり現場では混乱が続いている。過度に変形されたフュージョン韓服や他国の伝統衣装と類似する場合は無料観覧の対象として認めにくいが、さまざまな時代の韓国伝統服飾まで除外するのは過度だという指摘が出ている。
21日、関連業界によると、国家遺産庁は2013年から韓服を着用した観覧客に4大宮と宗廟、朝鮮王陵を無料で観覧できる特典を提供している。韓服着用の無料観覧客は2019年の115万人水準から2024年には200万人へと70%超増えた。
国家遺産庁宮陵遺跡本部の「韓服無料観覧ガイドライン」に従い、伝統韓服と生活韓服の双方を無料観覧の対象として認めている。ただし上下を基本的にきちんと着用しなければならず、過度な露出のある服装は認めない。伝統韓服の形態から過度に外れたフュージョン韓服などは現場で無料観覧が制限され得る。
◇「サジャボーイズ」の衣装も無料入場不可
問題は、どこまでが「伝統韓服の形態から過度に外れたのか」が曖昧な点である。武官の服飾に由来するチョルリクを現代的に改良したチョルリクワンピースが代表例だ。
チョルリクやトゥルマギのように伝統的に外套に当たる服飾は、その服だけ羽織っても無料観覧の対象として認められない。全世界的に人気を博したNetflixアニメーション「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」の中の「サジャボーイズ」の服装を想起させる衣装やゴンリョンポ(朝鮮王の礼服)なども、その服だけを着れば無料観覧の対象から除外され得る。
宮陵遺跡本部の関係者は「フュージョン韓服も一律に制限してはいない」としつつも、「チョルリク、サジャボーイズの服装だけを着るのは中に下着だけを着て外套を羽織るのと同じで、チョゴリとズボンを重ね着し、その上に外套を着てこそ伝統服飾として認められる」と説明した。
◇観覧料改編の討論会が基準確立の契機となるか
韓服無料観覧の基準をめぐる論争は今に始まったことではない。2024年にも「国籍不明」の韓服を着て宮を訪れる観光客が多いとの指摘があった。当時、文化財庁は景福宮周辺の韓服店の状況を調査し、これを基に協議体を構成するとの対策を打ち出した。その後2年が経過したが、具体的な基準は新たに確立されていない。
一部では韓服を幅広く認める必要があると主張する。朝鮮時代だけでなく三国・高麗時代など時代別の服飾をきちんと着用すれば、韓服の大衆化・世界化という無料観覧制度の趣旨から外れないということだ。
国家遺産庁が来月8日に開く一般公開の討論会で、韓服無料観覧の基準が議論される可能性も取り沙汰されている。国家遺産庁は2027年1月から適用する観覧料の改編案を策定するため、討論会を主催することにした。
国家遺産庁の関係者は「まだ討論会の具体的なシナリオが出ておらず、無料韓服規定に関する議論が行われるかは未定だ」と述べた。