過去10年(2014〜2023年)に女性が里長(行政里の長)に選出・任命された事例は8.43%(9,104回)にとどまったことが分かった。
国家人権委員会(人権委)は各行政里の10年間の里長任命状況などを職権調査した結果、このように集計されたと19日明らかにした。人権委は先に全北のある集落で60年間にわたり女性里長が選出された事例がないだけでなく、女性候補が推薦された前例もないという陳情事件を調査した後、是正を勧告したことを契機に今回の職権調査に着手した。
人権委によれば、2014年から2023年までに2万8,517の行政里で10万7,945回の里長選出・任命があり、男性が90.61%(9万7,812回)だった。性別未記載の事例を考慮しても、女性里長の選出・任命比率は10%を下回った。
地域別にみると慶南道が女性里長の比率11.58%で最も高かった。これに対し済州特別自治道は2.54%にとどまった。
里長の資格要件に関連して、基礎自治体の条例と規則には明示的に特定の性別を制限する規定は確認されなかった。ただし一部の自治体は住民総会の出席権、議決権、候補推薦権などを「世帯主」や「世帯代表1人」に付与していた。
人権委差別是正委員会は、こうした基準は外形上は性別中立的に見えるが、農漁村地域で伝統的に男性が家族の代表として世帯主の地位だった慣行と結び付くと、女性の投票権と意思決定への参加機会を制限する可能性があるとみた。
また、里(行政里)の開発委員会など集落の主要機構と非公式な人的ネットワークが男性中心で形成されている場合、女性は里長選出の過程にアクセスする段階から構造的な制約を受け得ると判断した。
人権委は邑・面を有する基礎自治体の首長に対し、住民総会の議決資格において女性住民の参加を構造的に制約する規定を廃止し、性別に関係なく参加できるよう制度を整備するよう提案した。
里長協議会などを通じて、集落会(マウル会)の定款などに特定の性別に不利な内容がないかを検討し、ジェンダー平等な方向で改正し、各種委員会の委員構成が特定の性別に偏らないようにする方策も検討する必要があると人権委は判断した。
人権委は行政安全部長官に対しても、里長の選出および任命に関する条例と規則を点検し、里長の選出・任命の性別状況などを定期的に点検するよう助言した。
行政安全部長官、農林畜産食品部長官および性平等家族部長官が性別不均衡を解消するため、集落会定款の標準案などを開発・普及する必要があると人権委は評価した。
人権委は「基礎行政単位の性別不均衡を解消することは特定の性別だけのための政策ではなく、地域のアジェンダを多様化し拡張することだ」とし、「公共部門の意思決定過程に性別代表性が実質的に保障されるよう、モニタリングを継続する計画だ」と述べた。