ビュッフェの皿の上にファインダイニングのコースが載った。ソウル・ヨイドのコンラッドソウルのオールデイダイニングレストラン「ジェスト(ZEST)」が最近、全面リニューアルを終えた。五つのステーションを順に回り、シェフが現場で仕上げた料理を一品ずつ味わう方式である。ビュッフェの自由な選択方式は維持しつつも、各メニューを一つのコースのように体験できるよう空間と料理を再構成した。
コンラッドソウルのジェストが掲げたコンセプトは「ディスカバリーダイニング(Discovery Dining)」である。海産物中心のオーシャン(Ocean)、肉料理を披露するランチ(Ranch)、洋食で構成したビストロ(Bistro)、アジア料理の風味を収めたオリエンタル(Oriental)、デザートとコーヒー・ジェラートを担うパティスリー(Pâtisserie)など、五つの区画で空間を構成した。
14日に訪れたジェストで目を引いたのは、シェフが調理する姿であった。各ステーションに調理スペースを設け、シェフが食材を下ごしらえし料理を仕上げる過程を間近で見られるようにした。
各ステーションには、シェフのおすすめメニューと相性の良いペアリングを知らせる「グルメドーセント(Gourmet Docent)」の案内が用意されている。料理が多すぎて何から食べるか迷う場合は、各区画の代表メニューに従えばよい。
代表メニューの一つであるビストロステーションの「マルサラクリームを添えたMSCロブスター」は、こうした方向性をよく示す。ロブスターを単に焼いて出す代わりにマルサラクリームを加え、一つの料理として完成させた。食材の種類よりも調理法とソースの組み合わせに力を入れたメニューだ。
「タラバガニのヴルーテとビスクエスプーマ」も印象的である。タラバガニのほのかな甘みをなめらかなソースであるヴルーテに収め、濃く煮出した甲殻類のビスクは軽やかな泡状のエスプーマで表現した。ここにブラックトリュフの香りを重ね、一皿の中で異なる食感と風味を重層的に構成した。
じっくりローストしたプライムリブに温かいブリーチーズとイチジクムース、ペリグーソースを添えた料理も代表メニューだ。濃厚な肉の香りにチーズの香ばしさとイチジクのほのかな甘みを加えた。
五つのステーションをたどっていくと、ビュッフェの自由な選択は維持しながらも、ファインダイニングのように一皿ずつ料理を吟味することになる。
通常はビュッフェの奥に配置されがちなデザート空間を前面に配した。入口に入るやいなや多彩なケーキとベーカリーが目に飛び込むパティスリー空間のおかげで気分が高まる。
ジェストは国内ホテルビュッフェとして初めて、アンダーカウンター方式のオープン型ライブコーヒーバーを導入した。コーヒー抽出機器をカウンター下に設置する「モッドバー(Modbar)」システムを適用し、バリスタの動きと抽出過程をそのまま見られるようにした。ライブジェラートステーションでは、もちっとした食感のジェラートも提供する。シェフが現場で仕上げるジェラートに好みのトッピングを加えて食べることができる。
メニューの変化も続く。コンラッドホテル&リゾートのグローバル美食プロジェクト「ワールド・オブ・コンラッド(World of Conrad)」を拡大し、世界各国のシェフが披露するシグネチャーメニューをここで定期的に紹介する予定である。
今回のリニューアルで変わったのは、単にメニューや空間だけではない。何を食べるか選ぶだけでなく、どの料理から味わうかを決め、調理過程を見届けた後に次のステーションへ移動する食事の流れを作った。料理数で競ってきたホテルビュッフェが、食べる方式そのものを考え始めた点で注目される。
ジョージ・サデ(George Sade)コンラッドソウル飲食総括ディレクターは「顧客が五感に従って新しいメニューとシェフのおすすめペアリングを自然に発見し楽しめる『ディスカバリーダイニング』を実現することに注力した」と述べた。
利用価格は朝食7万2000ウォン、平日昼食16万ウォン、平日夕食18万5000ウォン、金曜夕食と週末の昼・夕食は19万5000ウォンである。NAVERなどのオンライン予約を利用すれば条件により15%または20%の割引を受けられる。
コンラッドソウルはソウル・ヨイド国際金融センター(IFC)ソウルに位置するラグジュアリーホテルである。434室の客室をはじめ、宴会場とミーティングルーム、レストラン、ウェルネス施設などを備え、IFCモールと接続している。地下鉄と直接つながる立地を踏まえ、ビジネスと余暇の需要を共に取り込む。