7〜8月、南海岸ではギンアナゴが旬を迎える。美食家の間ではギンアナゴという名称より「ハモ」という呼称のほうが親しまれている。

水槽のギンアナゴ。/朝鮮日報DB

韓国でよく食べるウナギは大きく3種類ある。プンチョンジャンオで知られる淡水ウナギ(ウナギ)、アナゴと呼ぶ「クロアナゴ」、そしてギンアナゴだ。「ヌタウナギもある」と言えるが、ヌタウナギ(メクラウナギ)は顎がない原始的な脊椎動物で、他のウナギとは全く別の分類群に属する。

ギンアナゴはウナギ目ギンアナゴ科の海水魚である。浅い海の砂や岩の間に生息し、夜行性だ。5月から10月ごろまで南海(チャンフン、コフン、ヨス、ナムヘ、サチョン、コソン一帯)の海域で主縄(延縄)で漁獲する。この地域では「チャムジャンオ」とも呼ぶ。

クロアナゴと外見がよく似ているが、口先の部位に違いがある。クロアナゴは口先が丸いが、ギンアナゴは尖っている。

口が大きく鋭い犬歯が発達しており、まるで犬の歯を連想させるとして、かつては「ケジャンオ」と呼ばれた。チョン・ヤクチョンが著した『玆山魚譜(チャサヌボ)』にもギンアナゴは「犬牙鱺」という名で登場する。「犬の歯を持つウナギ」という意味である。一般に呼ぶ「ハモ」も「噛みつく」という意味の日本語「かむ」に由来する。

その後、民間では「ギンアナゴ」という名称が定着した。「ケジャンオ」が自然に変化したというより、海辺(ゲッカ)に生息するウナギという意味で、淡水ウナギと区別しようとする目的が強かった。

▲水協のギンアナゴ紹介映像。ヨスとコソン、トンヨンがギンアナゴの主産地として知られる。/水協中央会提供

『玆山魚譜』にはギンアナゴが「腰痛の薬として用いられ、味がよく人々が好んで食べた」と記録されている。しかし南海地方を除けば、他の地域では「蛇が化けたもの」として忌避した。

日本による植民地期には、国内で獲れたギンアナゴの大半が日本へ輸出された。その中心には日本の水産王「ナカベ・イクジロウ」(中部幾次郎)がいた。コフン・ナロドとウルサンを拠点にしたナカベは、朝鮮半島近海で獲れたサバとギンアナゴの輸出で大金を得た。ナカベは現在の日本最大の水産企業「マルハニチロ」の源流となった人物である。

この時期、日本当局はギンアナゴを「水産統制魚種」に指定し、漁労活動を統制した。ギンアナゴの処理技術が国内に伝わることも阻んだとされる。

国内でギンアナゴの流通が活発になったのは1990年代後半に入ってからだ。とくに日本の関西地域で、下処理したギンアナゴを熱湯にさっとくぐらせて食べる「ハモ湯引き」(ギンアナゴのしゃぶしゃぶ)の調理法が国内に広まったことが契機となった。

ギンアナゴ(ハモ)のしゃぶしゃぶ。/朝鮮日報DB

熱い出汁で下処理したギンアナゴの身を湯通しすると、皮のゼラチン成分が熱で収縮する。同時に皮に付いた身は包丁の切れ目に沿って、まるで蕾のように変化する。およそ10秒ほど湯通しし、生のタマネギの上にギンアナゴをのせて一口で食べると、その味は格別だ。

ウナギは四季を通じて人気の食材だが、特に夏の滋養食に適している。栄養成分のうち67%がたんぱく質というほど高たんぱくな食材であるためだ。

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