ふかふかの毛並みの質感を生かし目的地を「JEJU」に設定した猫バス、5mの高さを誇る荘厳な「天空の城ラピュタ」など、済州の青々とした自然の中に「スタジオジブリ」の世界観がまるごと降り立った。
11日、済州童話村一帯に約3100㎡(938坪)規模で造成された「スタジオジブリ展 in Jeju」が熱い関心の中で公式開幕した。今回の展示は『千と千尋の神隠し』『もののけ姫』『となりのトトロ』などジブリを代表する名作を五感で体験できる大規模展で、済州の自然環境と相まって来場者に没入感をもたらした。
とりわけ開幕式には高畑勲、宮崎駿という二大巨匠監督とともに40年間スタジオジブリを牽引してきた鈴木敏夫プロデューサーが直接出席し、会場に華を添えた。歌手ソン・シギョンの司会で進行された特別対談で、鈴木プロデューサーは今回の済州展に対する格別の所感と、ジブリが伝える人生のメッセージを語った。
鈴木敏夫プロデューサーは日本の展示との違いを問う質問に対し、「宮崎駿監督は平素から『キャラクターも重要だが、もっと重要なのはそのバックグラウンド(背景)だ。背景がきちんとしていなければキャラクターは生きない』という言葉を常に口にしていた」と述べた。
鈴木は「今回の展示を見て回り、背景が実に良いということをあらためて悟った。とりわけ『もののけ姫』の背景は本当に見事だった」と強調した。
鈴木プロデューサーは、今回の済州展開幕は長年のパートナーであるDaewon Mediaのチョン・ウク会長との深い縁のおかげだと明らかにした。鈴木は過去、出版社時代の上司であった故オガタ・ヒデオ氏を通じてチョン会長を初めて知ることになった逸話を紹介し、「Daewon Mediaが1977年にスタートし、われわれが雑誌『アニメージュ』を創刊したのが1978年だった。ほぼ同時期に出発し、長年にわたりチョン会長がジブリを韓国に大々的に紹介してくれた」と感謝の意を示した。
続けて鈴木は「やはり人というもの、そして仕事というものは『人との出会い』を通じて成し遂げられる。こうした出会いがなければ、多くの人が自然に評価してくれることはない」とし、「会社であれ何であれ、そこにあるのは人であり、互いに出会って相性が合うかどうかが最も重要だが、Daewon Mediaとは本当に良い相性を続けてきた」と述べた。
スタジオジブリの作品が国境と世代を超えて世界的な支持を受ける理由は何か。鈴木プロデューサーはその本質的な問いに対し明快な答えを示した。
鈴木は「あらためて言葉にしてみれば、生きていれば楽しいこともあるということ、おそらくこれがジブリのメッセージではないかと思う」とし、「作品のテーマを人為的に作るのではなく、世界がどう変わっていくのかという流れの中で投げかけられる問いを具体化することこそがジブリのメッセージだ」と説明した。
あわせて鈴木は「国は違っても韓国も日本も兄弟のような間柄であるため、ジブリは韓国で間違いなく引き続き愛されるだろうと考えた」と強調した。
今回の「スタジオジブリ展 in Jeju」は、単なる見どころを超え、ファンには幻想世界に直に触れる体験を、疲れた現代人には済州の自然とジブリの哲学がもたらす癒やしの時間を提供すると期待される。