光州の消防公務員死亡事件をめぐり、光州消防本部が責任者の懲戒手続きを担うのは不適切だとする消防労組の批判が出た。故人が生前、飲酒強要などの職場内いじめを受けていたとする政府調査の結果が出た以上、懲戒も独立した機構が担当すべきだという主張である。
韓国公務員労働組合総連盟消防公務員労働組合は10日に声明を出し、「光州消防本部が女性消防公務員死亡事件の責任者の懲戒を担当するのは、猫に魚を任せるようなものだ」と明らかにした。
労組は、光州消防本部は遺族側の監察要求を適切に処理できなかった当事者である以上、同じ組織が懲戒手続きまで担う場合、結果に対する信頼を得にくいと指摘した。
労組は「どのような結果が出ても国民はその結果を信頼できないだろう」とし、「光州消防本部は監察要求を黙殺して役割を果たせなかった。この特性を踏まえ、独立機関が別途で懲戒を担当すべきだ」と主張した。
今回の事件は、昨年、光州消防安全本部所属の20代女性消防官が職場内のパワハラやいじめに苦しみ、自ら命を絶ったとの疑惑が提起されて浮上した。
国務調整室政府合同公職服務点検団の調査結果、故人は飲酒強要など職場内いじめを受けていたことが確認された。調査によると、故人は2024年7月から昨年10月まで部署の会食に24回出席し、一部の会食はナイトクラブやカラオケなどで深夜まで続いた。会食の場で爆弾酒の「ワンショット」を強要された状況も明らかになった。
上級者に関する不適切な要求も調査で確認された。会食の場で署長など上司の隣に座り、上司を「オッパ(兄さんの意、韓国で親しい年上男性への呼称)」と呼ぶよう強要されたほか、海外旅行から戻る際に酒を買ってくるよう求めたり、葬儀場に呼び出して配膳を求めたりした事実も把握された。
労組は、このような事件は個人の逸脱を超え、消防組織の閉鎖的な文化とも結びついているとみている。労組は「消防の閉鎖的な組織文化を改善するため、労組が参加する調査・懲戒の体制や機構を整備すべきだ」とし、「懲戒の結果・事由も国民が納得できるよう透明に公開すべきだ」と強調した。
現在、光州消防本部は国務調整室の調査報告書の提出を受け、関係者15人に対する懲戒の水準を協議している。懲戒検討対象は光州消防本部所属6人とクァンサン消防署所属9人である。
ただし、遺族側の監察要求を黙殺するなど規定違反行為が確認された消防庁所属2人に対する懲戒は、消防庁が直接担っている。