ソン・ギリョン『シデイェポ』の作家が24日、ソウル中区のウェスティン朝鮮ホテルで開かれたChosunBiz第3回「ビズモーニングインサイト(BMI)」で「軽量文明の誕生」をテーマに講演している。/ChosunBiz

「AIはやれば良いものではなく、やらなければ滅びるものだ。競合がやるからである。いまはとにかく使って素早く走るかどうかで決まる時代だ。」

ソン・ギリョン『シデイェボ』作家は24日、ソウル中区のウェスティン朝鮮ホテルで開かれたChosunBiz第3回「ビズモーニングインサイト(BMI)」講演で「人工知能(AI)を選択ではなく生産の基本ツールとして受け入れるべきだ」と述べた。この日の講演テーマは「軽量文明の誕生」だった。

ソン作家はAIの拡散をキオスクに例えた。キオスクは昔からある技術だが、コロナパンデミック(感染症の大流行)を経て飲食店や病院、売り場の至る所へ急速に広がった。注文と決済を人が受けなくてもよくなり運営方式が変わり、競合店がキオスクを使い始めれば他店も追随せざるを得ない構造になったということだ。

ソン作家は「キオスクを使えば1人分の人件費を削減できるが、結局その分家賃が上がる」とし「ビルオーナーは他の店がキオスクを使ってより高い家賃を払えると判断するからだ」と語った。続けて「AIも同じだ」とし「自分がやらなくても競合がやれば結局やることになる。これがAIを避けられない理由だ」と述べた。

ソン作家は今年の変化の核心として「AIエージェント」と「オントロジー」を挙げた。昨年が大規模言語モデル(LLM)の年だったとすれば、今年はAIエージェントが実際の業務を遂行する段階へ移っているという説明だ。ソン作家は「今年はエージェントの年であり、年末からはオントロジーで動くようになる」と述べた。

オントロジーは、組織内に散在する業務知識と判断基準をAIが理解し活用できるよう整理した知識体系である。ソン作家は「エージェントを正しく動かすには、会社の構成員の頭の中にある知識と暗黙知を引き出さねばならない」とし「これからは頭の中から取り出すものがあるかどうかが個人の競争力になる」と述べた。

AIが業務に入ると企業の意思決定の速度も大きく速まっている。過去には為替見通し一つを巡っても役員会を開き、データを集め、モデリングし、レポートを書くのに数カ月を要した。だがAIを活用すればこうした分析と報告がリアルタイムで可能になるという説明だ。ソン作家は「以前はデータを受け取るのに1週間、モデリングに3週間、レポート作成に2カ月かかった」とし「いまはAIがリアルタイムではじき出せる」と述べた。

ソン・ギリョン『シデイェポ』の作家が24日、ソウル中区のウェスティン朝鮮ホテルで開かれたChosunBiz第3回「ビズモーニングインサイト(BMI)」で「軽量文明の誕生」をテーマに講演している。/ChosunBiz

ソン作家は、こうした変化が企業間の競争構図も変えるとみる。ある企業がAIを活用して市場とコスト、需要をより正確に把握すれば、価格を下げて競争できるからだ。ソン作家は「今後マージンは極限へ向かう」とし「情報をより正確に把握する側が先に値下げを始めれば、従来厚いマージンを維持してきた企業は対応の隙もなく押されるしかない」と述べた。

またソン作家は、組織内部で中間段階が急速に縮小するとみた。過去、企業は仕事を細分化し、これを管理するため部長や次長、課長など複数の決裁段階を置いた。だがAIと自動化システムが業務の配分、集約、検討を代替するようになり、中間管理職の役割が縮小しているという説明だ。

ソン作家はこの点で、いわゆる「キム代理」の事例を挙げた。上司が急ぎの仕事を任せると、組織では最も賢い実務者であるキム代理が思い浮かぶが、キム代理はすでに忙しく追加業務を歓迎しない。月給が定額制である以上、仕事が増えても報いが即座に増えるわけではない。一方でAIは文句を言わず、ご飯も食べず、三交代を一人でこなせるというわけだ。

ソン作家は「同じ仕事なら人間のところへは来ない」とし「これから私たちはAIができないことだけをやるようになる」と述べた。続けて「読み、書き、判断し、説明するデスクワーク全般がAIの影響を受けるようになった」とし「人はAIができない仕事を探さねばならない」と語った。

ソン作家は「軽量文明」の本質を速度だと定義した。軽量文明は単に組織の規模を縮小することではなく、意思決定と実行の段階を減らす変化を意味する。ソン作家は「軽量文明は重いか軽いかの問題ではなく、速い文明だ」とし「2日でできる仕事を2週間も引き延ばす中間段階が消えている」と述べた。

速度競争は価格構造も揺さぶっている。ソン作家は広告制作費の事例を挙げ、単価崩壊を説明した。かつて数億ウォンかかった広告制作が、AIツールの活用で急速に低下しているということだ。ソン作家は「CF制作は一時1本当たり5億ウォンだったが、いまは2000万ウォン、AIで作れば200万ウォンまで下がった」とし「重い組織は価格の維持が難しくなっている」と述べた。

ソン・ギリョン『シデイェポ』の作家が24日、ソウル中区のウェスティン朝鮮ホテルで開かれたChosunBiz第3回「ビズモーニングインサイト(BMI)」で「軽量文明の誕生」をテーマに講演している。/ChosunBiz

エージェンシー産業も影響を受けると展望した。旅行会社、広告代理店、保険代理店のように中間で仲介や代行を担ってきた組織の機能が、AIエージェントと直取引構造に置き換わり得るという説明だ。ソン作家は「エージェントを使った瞬間、既存のエージェンシーは消え得る」とし「直取引が可能になれば、中間にいた会社の役割は縮小する」と述べた。

AIは個人と組織の関係も変えている。過去には組織に属してこそ大きな仕事ができたが、いまは個人がAIツールとネットワークを活用して法人と直接競争する時代になったということだ。ソン作家は「個人が法人と競争し始めた」とし「今後、生産単位はチームではなく個人へとさらに分化する」と述べた。

ソン作家は軽量文明を「空の文明」に例えた。ソン作家は「空の文明は飛ばねばならず、飛ぶためには身体が軽くなければならない」とし「鳥は体積が大きいが骨の中が空洞だ」と語った。続けて「早く軽量化すべきだ。ねばつきだけでは飛び立てない」とし「新たな文明で自らの持ち分を準備すべきだ」と付け加えた。

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