12日午前、ソウル瑞草区・江南駅10番出口前。高さ約4mの黄金色のペンギン像を設置する作業が進んでいた。ペンギンは正面を向いて両手を伸ばしていた。手にはハート形の飾りを持ち、胸にもハートが付いていた.
市民は足を止めて像を見つめた。携帯電話で写真を撮る人もいた。ある通行人は像をしばらく見た後、「独特だ」という言葉を何度も繰り返した.
江南駅前に登場する、いわゆる「黄金ペンギン」をめぐり市民の反応は割れている。有名デザイナーの作品を都心で見られて良いという意見がある一方で、江南駅一帯の雰囲気に合わず予算が過大だという批判も出ている.
◇黄金ペンギン像3体は来月完成予定
13日瑞草区によると、江南駅10番出口付近に設置される像は全部で3体だ。1.2mと4mの像は現地で姿を現し、5mの像は補修作業を進めている。いずれも黄金色のペンギンの形だ。縞模様の胴体と胸に付いたハートが特徴である.
作品の企画はスペイン出身デザイナー、ハイメ・アヨン(JAIME HAYON)が担った。アヨンは韓国で現代百貨店、ロッテ建設などと協業したことがある。くちばしを持つキャラクターデザインで知られている.
江南駅前に設置される作品の名前は「The Gift(贈り物)」だ。人と愛を表現したという説明である。設置作業は来月初めごろに仕上がる予定だ。この造形物と芸術の殿堂前の造形物まで合わせて総予算6億7980万ウォンを投じた.
市民の評価は割れた。江南駅近くに通勤する崔姓の人物(27)は「江南駅のランドマークになり得る」と述べ、像の写真を撮った。一方、金姓の人物(53)は「胴体の縞模様がチュロスを連想させる」とし、「面白くはあるが奇怪にも見える」と語った.
ソーシャルメディア(SNS)やオンラインコミュニティでも意見が相次いだ。「完成後の姿が楽しみだ」「街を歩きながら独特な造形物を見物する楽しさがある」という反応がある一方で、「江南駅に合わない」「製作費がもったいない」という指摘も出た.
◇造形物を建てるたびに繰り返される論争
公共造形物をめぐる見方の違いは今回が初めてではない。目立つ大型の彫刻や像が設置されるたびに「都市のシンボルになり得る」という期待と「税金の無駄」という批判が対立した.
2016年、ソウル江南区三成洞のCOEX広場前に設置された「江南スタイル」造形物が代表的だ。歌手PSYの楽曲「江南スタイル」に登場する馬乗りダンスの動作を形象化したこの造形物には約4億ウォンが投じられた。公開直後、「江南を知らしめるシンボルになり得る」という評価もあったが、「過度な予算を投じた」という批判がより大きく起きた.
汝矣島ハンガン公園にあった映画『グエムル—漢江の怪物』の造形物も論争の末に撤去された。映画に出てくる怪物を形象化したこの造形物は一時は観光資源として期待を集めたが、都市景観を損なうとの指摘を受けた。結局、設置から10年で姿を消した.
ソウル市だけで毎年100件前後の公共造形物が生まれる。韓国文化芸術委員会によると、今年時点でソウルの公共造形物は4437件だ。彫刻類が3476件で78.3%を占める.
文化芸術振興法と施行令により一定規模以上の建築物を建てる際、絵画・彫刻・工芸などの美術作品を設置しなければならず、このうち管理が比較的容易な彫刻類が多く選ばれるという.
◇酷評を受けた造形物が地域の象徴になった例も
公共造形物は時に政治的論争の対象となる。ソウル市が最近公開した光化門広場「感謝の庭」もその一つだ。象徴造形物の「感謝の光23」は、6・25戦争の参戦国22カ国と韓国を意味する高さ6.25mの石材造形物23基で構成された.
しかし一部の市民団体は、造形物が「捧げ銃(銃を掲げて敬礼する姿)」の形を連想させ、民主主義の広場である光化門広場にふさわしくないと批判した。世宗大王像など既存の造形物と調和しにくいとの指摘も出た.
逆に、設置初期の酷評を乗り越え、地域の象徴として定着した例もある。2018年にテグ・タルソ区に設置された巨大な原始人の石像は、公開直後に都市景観を損なうとの批判を受けた。しかし新型コロナウイルス流行当時にマスク着用を促す広報物として活用され、認識が変わった。その後「イマンオン(二万翁)」という名前を得て、2024年にはタルソ区の広報大使に委嘱された.
専門家は公共造形物をめぐる論争を減らすには、設置前の市民意見収集手続きを強化すべきだと助言した。全燦基・仁川大都市工学科名誉教授は「造形物の設置過程で市民の意見を聞いたり、市議会の意見を聴取する方式で、政府と市民の意見の隔たりを縮められるだろう」と述べた.