「ロッテ×カイスト R&Dセンター」全景。/カイスト

KAIST(韓国科学技術院)は13日、11日にテジョン本部で、辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)ロッテグループ会長をはじめとするロッテグループ関係者、学校の主要職責者、生명化학공학과(生命化学工学科)の教授および関係者らが出席する中、「ロッテ x KAIST R&Dセンター」の竣工式を開催したと明らかにした。センターは気候変動やカーボンニュートラル(炭素中立)など人類が直面するサステナビリティ課題を解決する産学協力拠点となる見通しだ。

「ロッテ x KAIST R&Dセンター」は、ロッテグループが拠出した建築寄附金100億ウォンとKAIST生命化学工学科の自己資金などを基に造成した。未来技術の基礎・源泉研究から実験、試作品製作、技術事業化に至る研究開発の全過程を網羅する産学協力型研究拠点として運営する予定だ。KAIST側は、大学の研究力量と企業の産業・事業化経験を一つの空間でつなぎ、既存の産学協力の境界を越える「超境界協業」の新たなモデルを提示する点に意義があると説明した。大学と企業が研究成果をやり取りするにとどまらず、未来の課題を共に発掘し研究して、その成果を産業と事業化へつなぐ協力体制を構築する構想だ。

センターは地下1階、地上6階、延べ面積約4298㎡(約1300坪)規模で造成した。研究者が分野や所属の境界を越えて自由に交流し共同研究を遂行できるよう、オープン型研究空間と協業空間を有機的に配置した。

センターでは持続可能な未来社会の実現を目標に、大きく三つの分野で研究を行う。第一は「バイオ持続可能性(Bio-Sustainability)」分野だ。システム代謝工学を基盤に、バイオ燃料やバイオプラスチックなど既存の化石資源を代替し得る持続可能なバイオ技術を研究する。第二は「炭素中立エネルギー・素材・プロセス(Carbon-Neutral Energy・Materials and Processes)」分野だ。グリーン水素や再生可能エネルギー、バッテリーなど炭素中立社会の実現に必要なエネルギー・素材・プロセス分野の中核技術開発を推進する。第三は「先端フード・ヘルスケア(Advanced Food and Healthcare)」分野だ。未来のフードとヘルスケア分野の先端技術を研究し、健康で持続可能な未来社会に向けた新たな技術的解法を模索する。

「ロッテ×カイスト R&Dセンター」所在地。/カイスト

あわせて人工知能(AI)を研究全般に活用し、新素材と新技術を発掘して研究開発のスピードと効率を高める。これによりKAISTの「AIネイティブキャンパス」戦略を実際の研究現場へ拡張する。センターにはロッテとKAISTの研究陣が共同で活用できる協業研究空間とともに、研究者間の疎通と交流のための「辛東彬ホール」も設けた。KAISTはセンターを中心に、研究者と企業が課題発掘から研究開発、実証と事業化まで共に取り組むオープン型産学協力エコシステムを拡大していく計画だ。

KAISTとロッテの協力は10余年前から続いてきた。KAISTとロッテは2012年からロッテの役職員を対象に修・博士委託教育を運営してきたほか、ロッテケミカルとの技術移転や人材交流など研究と教育全般で協力を拡大してきた。2022年には炭素中立実現に向けた中核技術の確保と専門人材の育成を目標に「ロッテケミカル-KAIST炭素中立研究センター」を開所し、炭素中立分野の共同研究を本格化した。今回の「ロッテ x KAIST R&Dセンター」建設は、10余年にわたり蓄積してきた両機関の協力と信頼を、共同研究から未来技術の開発と事業化まで網羅する研究インフラへ拡張した成果だ。

辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)ロッテグループ会長はR&Dセンターの竣工を祝し、「R&Dセンターが学校と企業の境界を越え、より大きな可能性を生み出していく産学協力の拠点として定着することを期待する」と述べ、「教員と学生が失敗を恐れず自由に研究し挑戦できるよう、ロッテが心強いパートナーとして共に歩む」と語った。

ペ・チュンシクKAIST総長は「長年にわたりKAISTの人材養成と研究に共に取り組んできたロッテの支援と協力に深く感謝する」と述べ、「今日の竣工は建物の完成ではなく新たな協力の始まりだ。KAISTの研究力量とロッテの産業・事業化力量を結合し、研究室のアイデアと技術を産業現場の実際の価値へとつなぎ、韓国の新たな成長動力と持続可能な未来の解法を共に生み出していく」と語った。

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