HLB(028300)が肝がん新薬の米国承認を阻んでいた中核の製造・品質(CMC)イシューの解消に一歩近づいた。
会社は米国食品医薬品局(FDA)が肝がん新薬の承認を保留した原因として指摘した中国・恒瑞医薬の原薬(API)製造施設が、一般の医薬品適正製造基準(cGMP)の査察で「自発的改善勧告(VAI)」判定を最終確定で受けたと15日に明らかにした。
HLBの米国子会社エレバ・セラピューティクスは14日(現地時間)、パートナーの恒瑞医薬からFDAが発送した当該製造施設の査察終了書簡(Close-out Letter)を受け取った。
会社によると、FDAは当該製造施設が概ね現行cGMPを順守していると判断し、VAIに最終分類した。査察終了書簡には「VAI分類自体は、当該製造施設に関連する現在進行中の承認申請に対するFDAの評価に影響を及ぼさない」という内容も盛り込まれた。
HLBは自社の分子標的抗がん剤「リボセラニブ」と恒瑞医薬の免疫抗がん剤「カムレリズマブ」を併用する肝細胞がん一次治療薬として米国承認を推進している。今回の承認申請は2023年と2024年に続く3回目である。
先立ってFDAは恒瑞医薬の原薬製造施設を査察した後、「Form 483」を発行した。Form 483は査察過程で確認された不備事項を企業に通知する文書である。規制違反を確定するものではないが、FDAが改善が必要と判断した事項を公式に知らせる。
今回の補完要求書簡(CRL)も前の2回と同様に恒瑞医薬のCMCイシューに関連していたが、指摘対象は異なった。前の2回のCRLは併用薬であるカムレリズマブの製剤(DP)製造施設に関する内容だった。これに対し今回は、リボセラニブ原薬(API)を受託生産するジンチャオ(Jinqiao)製造施設の一般cGMP査察の結果が問題となった。
FDAは今回のCRLがジンチャオ製造施設の一般cGMP査察結果によるものだと明示した。これを受け、エレバは査察がVAIで最終終結したことから、FDAの見解を確認するためType Aミーティングとは別に、より迅速な公式照会を進める計画である。Type Aミーティングは承認拒否など重大な規制イシューが発生した際にFDAと迅速に協議する公式手続きだ。
製剤(DP)製造施設についてもForm 483が発行され、指摘内容は原薬製造施設と同程度の水準とされる。恒瑞医薬は今月24日までにFDAへ回答書と是正・予防措置(CAPA)計画を提出する予定である。
会社関係者は「前回のCRLでカムレリズマブに関連して補完が求められていた事項は、FDAが『特別なイシューなく審査を終了した』と明らかにした」と述べ、「今回のCRL理由だった原薬製造施設の一般cGMP査察もVAIで最終終結したことで、新薬承認プロセスで問題となっていた中核イシューの大半が解消されたと判断している」と語った。
続けて「事実上、CRL理由が即時に解消された以上、FDAと迅速に協議し、新薬承認手続きが早期に再開できるよう最善を尽くす」と付け加えた。