政府出資研究機関の研究者10人のうち6人は、研究課題中心制度(PBS)廃止後に企業との協力が減少すると見ていることが分かった。
韓国産業技術振興協会は、この内容を盛り込んだ「PBS廃止以後の産・研協力方案報告書」を刊行したと25日明らかにした。
PBSは、研究者が外部の研究課題を受注して人件費などを確保できるようにした制度である。研究者の責任性と競争力を高める趣旨で導入されたが、過度な課題受注競争と短期成果中心の研究を助長するとの指摘が相次ぎ、今年から段階的な廃止手続きに入った。
産技協は、PBSがこれまで企業と出資研の間の共同研究、委託研究、技術協力などをつなぐ窓口としても機能してきたとみて、今回の調査を実施した。
出資研の研究者242人を対象とした調査で、回答者の70.7%はPBSが企業と出資研間の協力活性化に寄与したと評価した。また61.2%はPBS廃止後に企業との協力が減少すると見通した。協力の減少が見込まれる分野としては、少額・短期の企業協力課題が56.6%で最も多かった。続いて企業共同研究48.8%、企業委託研究42.6%の順だった。
PBS廃止後の補完策としては、産・研協力のための出資研内の別枠予算の新設、協力成果に応じたインセンティブの付与、戦略研究事業内における企業参加トラックの整備などが提示された。
出資研と協力研究を行ったことのある企業486社を対象とした調査では、77.2%が出資研との協力が研究開発に役立ったと答えた。協力に満足していると回答した企業も78.9%だった。企業はPBS廃止後に出資研の中小企業向け少額・短期協力課題が縮小される可能性を最も懸念していることが分かった。
報告書は、PBS廃止に伴う協力の空白を縮小するため、産・研協力専用の財源と支援トラックを整え、戦略研究事業に企業参加と需要反映の体制を強化すべきだと提言した。また、産・研協力の成果を評価やインセンティブに反映する方式も高度化する必要があるとした。
キム・ジョンフン産技協産業技術革新研究院長は「PBS廃止が出資研の研究現場の安定性を高める契機になったとしても、企業が必要な時に出資研の技術とインフラを活用できるルートは維持されなければならない」と述べ、「制度転換の過程で産業界との接点が弱まらないよう、政府と出資研が新たな産・研協力の運営方式を整えるべきだ」と語った。