ジェフ・メイソン サムスンバイオロジクス ニュージャージー営業所 常務は、グローバル委託生産(CMO)業界が地政学的な不確実性とサプライチェーン再編の圧力の中でも「依然として安定的な成長軌道にある」と診断した。
ただし、近年本格化したリショアリング(自国回帰)の流れと生産拠点多様化の要求、医薬品供給不足など複合的な変数が産業全般の負担要因として作用していると評価した。
メイソン常務は23日(現地時間)米国カリフォルニア州サンディエゴで開かれた「バイオUSA」の現場でグローバルバイヤーらと質疑応答の時間を持ち、「現在のCMO産業を一言で定義するのは難しい」とし、「多くの挑戦課題が存在するが、全体としては一貫した成長の流れを維持している」と述べた。
メイソン常務は最近の産業環境変化の核心としてリショアリング政策とグローバル生産拠点再編の動きを挙げた。大手製薬会社が米国内の生産施設を拡大する流れがみられる一方で、同時にサムスンバイオロジクスをはじめとするグローバルCMO企業に対する外注需要も持続しているという説明である。
メイソン常務は「リショアリングに対する圧力と議論が高まっているが、顧客企業は依然として開発パイプラインの相当部分を外部委託している」とし、「既存製品だけでなく新規パイプラインまで含めて持続的にアウトソーシングを要請している」と語った。続けて「当社は顧客企業の変化する需要に合わせ、柔軟に対応する準備ができている」と強調した。
地政学的リスクとサプライチェーンの不安定性についてはより慎重な立場を示した。メイソン常務は「特定のイシューには言及しないが、供給不足と地政学的な不確実性が産業全般に影響を与えている」とし、「このような環境は特に大手CMO事業者により大きな影響を及ぼす」と診断した。
このような環境下でサムスンバイオロジクスの中長期戦略としては、▲生産能力拡大 ▲グローバル拠点拡張 ▲ポートフォリオ多角化という「3大成長軸」を提示した。メイソン常務は「サムスンバイオロジクスはすでに業界内でも相当な生産能力を備えているが、今後数年間の追加拡張を通じてより大きな規模へ成長していく」と述べた。
生産拠点拡張戦略に関しては、最近買収した米国ロックビルの生産施設を代表事例として挙げた。メイソン常務は「ロックビル施設は既存のグラクソ・スミスクライン(GSK)から買収したもので、3月に取引を締結し、現在統合作業を進めている」とし、「既存の商業生産品を維持する一方で、新規CMOプロジェクトも追加して運営する計画だ」と明らかにした。
またグローバルCMO産業が、より複雑なモダリティ(治療アプローチ)中心へと移行していると指摘した。これに対応するため、技術と生産能力を同時に引き上げているという説明である。メイソン常務は「分子構造が複雑になるほど、技術移転(tech transfer)と開発過程もはるかに難しくなる」とし、「これに合わせて技術力と生産能力を同時に強化する投資を継続している」と述べた。
サムスンバイオロジクスのもう一つの成長軸として「松島(ソンド)中心のプラットフォーム標準化戦略」が示された。メイソン常務は「すべての生産施設は同一のプラットフォーム基盤上で運営され、品質システムと分析システム、教育および文書体系まで標準化されている」と説明した。続けて「これにより技術移転のスピードを大きく短縮しており、松島内では約90日で技術移転が可能だ」と強調した。