米国食品医薬品局(FDA)の輸入制限と自主回収措置で危機に直面していたヒューオンスが、FDAから回収対象の注射剤品目に対する「リコール解除」の通知を受けた。止まっていた現地供給の道が再び開かれる見通しだ。
これにより、同社の悪材料と評価されていた米国向け輸出の不確実性が解消される段階に入った。会社は関連損失費用を1〜3月期の業績に先行計上してアーニングショック(業績衝撃)に見舞われたが、財務リスクも払い落としたとの評価が出ている。
2日、製薬・バイオ業界の取材結果によると、ヒューオンスは最近、米国FDAから「無菌性保証の不足」の指摘により自主回収を進めてきた北米輸出用注射剤3品目(リドカイン塩酸塩注射剤、ブピバカイン塩酸塩注射剤、0.9%塩化ナトリウム注射剤)のうち少なくとも2品目について回収措置が正式に解除されたという書簡を受領したことが確認された。
残る1品目も製品自体の欠陥や追加の問題が判明したのではなく、品目別の順次行政手続きと詳細書類の審査段階を踏んでいると把握されている。これにより、滞っていた注射剤製品の通関再開はもちろん、北米現地の局所麻酔薬供給の正常化にも弾みがつく見通しだ。
前回、FDAは4月、忠北ジェチョン工場で生産された一部の無菌注射剤に対して輸入警報(Import Alert)を発し、米国内での通関を制限した。会社はその後、生産・品質管理システムの改善作業を進めてきた。
◇回収原因は製品汚染ではなく「データインテグリティ」
今回の回収事態は、昨年FDAがジェチョン工場を現場実査した後、製造・品質管理上の問題を指摘する「フォーム(Form)483」を発行し始まった。
当時FDAは、無菌注射剤の生産工程に関連して「無菌性保証の不足(Lack of Assurance of Sterility)」を指摘した。ただし、これは市中に流通した製品で実際の微生物汚染や不良が確認されたという意味ではない。
FDAは、注射剤の生産過程で無菌状態が維持されたことを立証する試験結果や製造記録などデータ管理体制が、最新の医薬品製造・品質管理基準(cGMP)の要求水準に達していないと判断したと伝えられている。業界ではこれをデータ無欠性(Data Integrity)イシューに分類する。
ヒューオンスは北米市場の信頼を守るため、有効期限が残っている現地流通在庫の全量を対象に自主回収を実施した。続いてグローバルGMP専門アドバイザリー企業と協力し、是正・予防措置(CAPA)を実施して改善報告書を提出した。FDAが比較的速やかにリコール解除手続きに入った背景にも、こうした迅速な対応が影響したとみられる。
◇53億ウォンの費用を先行計上…4〜6月期の業績負担が緩和
回収事態は今年1〜3月期の業績に直接的な影響を与えた。ヒューオンスの今年1〜3月期の連結ベース売上高は1419億ウォン、営業損失は6億ウォンと集計された。前年同期に128億ウォンの営業利益を計上していたのと比較すると赤字転換だ。
今回の業績悪化は、本業の不振よりも回収関連費用を一度に反映した影響が大きかった。1〜3月期の売上高は前年同期比2.7%の減少にとどまったが、販売管理費が576億ウォンから650億ウォンへ約74億ウォン増加し、収益性が悪化した。
ヒューオンスは米国現地の回収費用と廃棄損失などを反映し、約53億ウォン規模の販売保証引当金・GMPコンサルティング費用を1〜3月期に一時計上した。これは実際の回収規模とされる約350万ドル(約51億ウォン)を上回る水準だ。
会社は今後発生し得る費用を先制的に処理し、財務的な不確実性を相当程度解消した状態だ。実際、1〜3月期の税引前当期純利益は金融収益などに支えられ6億ウォンの黒字を記録し、当期純利益も2億ウォンに近い水準を維持した。
市場では、FDAのリコール解除と米国での通関正常化が本格化すれば、4〜6月期以降に業績改善効果が現れる可能性があるとみている。
ヒューオンス関係者は「米国向け輸出の回収に関連する費用を1〜3月期の業績に全額先行計上した」と述べ、「関連する不確実性が間もなく解消されると期待する」と語った。