サムスンバイオロジクスの労使間の対立が仮処分に続き、裁判所の間接強制命令にまで発展し、全面戦の様相を呈している。
裁判所がストライキなどの争議行為の際、バイオ医薬品の変質・腐敗に直結する中核工程を停止してはならないとして会社側の主張を認めると、パク・ジェソン委員長が率いる労働組合側は「違法行為を認めたものではない」と強く反発して出た。
◇法「医薬品変質の懸念…中核の精製・充填工程の中止指示を禁止」
22日、法曹界と業界によると、インチョン地方法院第21民事部(裁判長ユ・アラム)は、サムスンバイオロジクスがサムスングループ超企業労働組合サムスンバイオロジクス相生支部(以下、労組)を相手取って申し立てた間接強制申請を21日に一部認容すると決定した。裁判部は主文で、労組が争議行為期間中、組合員に対しバイオ医薬品製造の中核である△濃縮およびバッファー交換、△原液充填、△バッファー製造・供給作業を中断するよう指示したり、関連指針を配布してはならないと命じた。
もし労組がこの義務に違反した場合、会社側に違反行為1回当たり2000万ウォンを支払わなければならない。会社側は当初、違反時1回当たり1億ウォンを申請したが、裁判所は履行可能性などを考慮して金額を調整した。
バイオ医薬品は生きた細胞を扱う特性上、工程が適時に行われなければ原料と製品が全量変質・腐敗するリスクが大きい。
裁判部は「濃縮・バッファー交換作業などが適時に実行されない場合、医薬品としての適格性を喪失し、原料・製品が変質・腐敗し得る」との点を明示した。
裁判部は、現在、労組の仮処分違反の有無をめぐって双方の争いがあるものの、団体交渉紛争が終結していない状況で、今後紛争が激化した場合に労組が仮処分に違反する「蓋然性」が十分に疎明されたと判断し、今回の間接強制決定を下したと明らかにした。
◇労使政がきょう対話再開…双方の対立は依然鮮明
裁判所の決定が伝わると、労組側は即座に見解を示し反発した。
パク・ジェソン・サムスンバイオ労組委員長は、今回の決定は決して「労働組合が既存の仮処分決定に違反したとか、既存の争議行為が違法だったことを意味しない」と線を引いた。裁判所が認めたのはあくまで今後の紛争過程での「蓋然性」にすぎず、既存活動に対する違法性の判断ではないとの主張である。
パク委員長は「会社が今回の決定を、あたかも労組の違法行為が認められたかのように解釈されるよう、メディアに流している」とし、「労使間の不信を増幅し、対立を悪化させる悪意ある世論戦だ」と主張した。続けて「会社が法的圧力で組合員を萎縮させようとするなら、相応するあらゆる対応を検討する」と背水の陣を敷いた。
財界とバイオ業界では、今回の裁判所決定を機にサムスンバイオロジクスがグローバル顧客企業の信頼度と直結する生産支障や天文学的な損害を防ぐ「最低限の法的防御権」を確保したとの評価が出ている。
しかし労組側が「揺らがない」として強硬闘争を予告した以上、今後の賃金・団体協約交渉のテーブルや労使政対話の過程で相当な難航と混乱は避けられない見通しだ。
サムスンバイオロジクス関係者は「会社は今後も労組、政府と継続的に疎通し、交渉を完了できるよう最善を尽くす」と述べ、立場を簡潔に示した。
サムスンバイオロジクスの労使はこの日午後3時、インチョン・ソンド事業場で雇用労働部が参加する労使政対話を実施する。双方はこれまでの協議で合意点を見いだせず、対立姿勢を強めてきた。双方が労働部に修正案を提出したが、立場の隔たりは依然大きいと伝えられている。
労組は基本給14.3%引き上げと350万ウォンの定額引き上げ、1人当たり3000万ウォンの妥結金支給を要求しており、営業利益の20%を超過利益成果給(OPI)の原資として反映すべきだと求めてきた。これに対し会社側は、これを適用した場合、新入社員基準の実質賃上げ率が21.3%に達するとみて、賃金6.2%引き上げと一時金600万ウォンの支給案を提示したとされる。