ヒューオンスグループが静脈注射(IV)製剤の医薬品を皮下注射(SC)へ転換するプラットフォーム技術を保有するヒューオンスラボと系列上場会社間の合併を推進しており、市場の関心が集まっている。とりわけヒューオンスラボが最近、グローバル製薬企業と抗体・薬物複合体(ADC)のSC転換に関する契約を協議中だと伝わり、市場では「大型の技術輸出前で企業価値が低い時点に合併を先に終わらせようとしているのではないか」という分析も出ている。
13日ヒューオンスは前日、韓国取引所の照会公示に対する回答を通じて「製薬バイオ事業の競争力およびR&D強化を通じた中長期的な持続成長のため、子会社合併などの戦略的方策を検討中である」とし「具体的な内容が決定される時点または1カ月以内に再公示する」と明らかにした。これまで市場で提起されてきたヒューオンスラボ合併説を事実上認めた格好だ。
ヒューオンスラボは18日に取締役会を開き、関連案件を議論する予定で、合併期日は8月7日が取り沙汰されている。
◇投資家の反対で合併案を再度修正…市場では「ヒューオンス編入が有力」
業界によると、ヒューオンスグループは当初、複数の合併シナリオを検討してきた。初期にはヒューオンスラボをヒューオンスに吸収合併する案が有力に議論されていたとされる。しかし韓国産業銀行、VSインベストメントなどの財務的投資家(FI)側が反対意見を出し、構造変更が不可避となった。前もってヒューオンスラボは昨年4月、第3者割当増資方式で92億ウォン規模の投資を誘致した。
その後、会社はHuons Globalとの合併案も検討したが、持株構造や合併比率の問題などに突き当たり、別の方策へと転換したとされる。業界では現在も複数の構造を巡り最終調整が続いているとみている。
実際、市場は合併説に敏感に反応した。関連ニュースが伝わった11日以降、Huons Globalの株価は2日連続で17%以上急落した。Humedix、HuM&C、PanGen Biotechなど系列上場企業の株価もそろって下落した。一方、市場で有力な合併対象として取り沙汰されたヒューオンスの株価は上昇基調を示した。
とりわけHuons Globalの株主の間では不満も高まっている。市場では、ヒューオンスラボがヒューオンスに編入される場合、現在Huons Globalが保有しているヒューオンスラボの価値が希薄化されるとの懸念が出ている。今後ヒューオンスラボのSCプラットフォームの技術輸出が現実化して企業価値が急騰した場合、増加した超過価値の相当部分がヒューオンスの株主に帰属し、両者の株主間で受益の格差がさらに広がり得るということだ。
それでも市場では、現実的にヒューオンスとの合併の可能性が最も高いとの見方が優勢だ。業界ではヒューオンスラボが昨年の資金調達当時、今後の新規上場(IPO)を前提とした構造だったとみているが、最近、李在明政権が重複上場禁止方針を示し、別個の上場推進は容易でなくなったとの分析だ。
◇「ハイディフューズ」契約が具体化…「企業価値再評価前に承継体制を整備」
このように市場の関心が高まった背景には、ヒューオンスラボのSC転換プラットフォーム「ハイディフューズ(HiDfuze)」がある。ハイディフューズは、静脈注射で投与するバイオ医薬品を皮下注射形態に変え、投与の利便性を高める技術だ。最近のグローバル製薬業界では、ADCや免疫抗がん剤など高額バイオ医薬品を患者の利便性が高いSC製剤へ転換しようとする需要が急速に拡大している。
ヒューオンスラボは昨年4月の資金調達当時、およそ1000億ウォン水準の企業価値を認められた。しかし最近、ハイディフューズの技術輸出の可能性が浮上し、現在の企業価値はこれよりはるかに高まったとの観測が出ている。
とりわけ業界は、ヒューオンスラボのグローバル技術契約の協議が相当程度進展している点に注目している。複数の業界関係者によれば、ユン・ソンテヒューオンスグループ会長の長男であるユン・インサン副社長は最近、系列会社の役員に対し、グローバル製薬企業と協議中の契約草案や想定契約規模などを共有し、ヒューオンスラボの成長可能性を説明したと伝えられている。
当該契約は、グローバル製薬企業のADC治療剤をSC製剤へ転換する共同開発の内容だとされる。市場では契約が現実化する場合、ヒューオンスラボの企業価値のみならずHuons Globalの株価も大きく再評価される可能性が高いとみている。
このため業界内外では「技術輸出以前の時点で合併を先に終えようとしているのではないか」という分析も出ている。現在、Huons Globalの筆頭株主はユン・ソンテ会長で、541万3011株(42.76%)を保有している。ユン・インサン副社長は昨年2月、ユン会長から6万株の贈与を受け、現在は58万4694株(4.62%)を保有する第2位株主だ。ユン会長の長男であるユン・インサンHuons Global副社長は2024年7月に常務に昇格したのに続き、昨年7月に副社長に昇進した。
市場では今後の承継体制とも連動しているとの解釈が出ている。ヒューオンスラボの大型契約が成立する場合、グループ支配会社であるHuons Globalの企業価値が大きく上昇し得るだけに、その前にグループ内の資産再編とガバナンス整理を終えようとしているのではないかという見方だ。
ある業界関係者は「筆頭株主の立場では株価が上がるほど、今後の贈与・相続税の負担も大きくならざるを得ない」とし「市場が合併時点と技術契約の時点を神経質に見つめる理由だ」と述べた。
一部では、今後大型の技術契約が現実化する場合に企業価値の再評価の可能性が大きいだけに、合併比率の算定過程の公正性を巡る論争が噴出し得るとの見方もある。
ただし会社側は、技術輸出契約と合併に関しては具体化したものはないと答えた。
ヒューオンスグループは20日に機関投資家などを対象とする企業説明会(IR)懇談会を開き、ヒューオンスラボの技術契約の進捗状況とガバナンス再編の方向などについて説明する見通しだ。