次世代生菌治療薬(LBP)を開発するバイオミは、魚臭症候群(トリメチルアミン尿症・TMAU)の治療薬候補「BM109」について、米食品医薬品局(FDA)から治験計画(IND)の承認を受けたと11日明らかにした。
魚臭症候群は、体内でトリメチルアミンを適切に分解できず、呼気や汗から魚の生臭さに類似する悪臭が生じる先天性希少疾患である。患者の社会生活と生活の質に大きな影響を及ぼすが、現在まで根本的な治療薬はない。
BM109は、バイオミが自社で発掘した「パラコッカス・アミノボランス(Paracoccus aminovorans)」単一菌株に基づく生菌治療薬である。体内で悪臭誘発物質であるトリメチルアミン(TMA)とトリメチルアミンN-オキサイド(TMAO)を分解・除去する仕組みだ。
今回のIND承認により、バイオミは健康な成人ではなく実際のTMAU患者を対象に第1・2a相の臨床に入る。臨床は、米国イェール大学のスペンサー博士研究チームとメイヨー・クリニックのチンドリス博士研究チームがそれぞれ責任研究者(PI)を務めて進める。患者への投与と安全性・有効性の評価を担当する予定である。
バイオミは先に国家新薬開発事業団(KDDF)の支援を受けてBM109の非臨床研究を完了し、2025年5月にFDAから希少医薬品(ODD)指定も受けた。今回の米国での臨床手続きは、治験受託機関(CRO)であるKCRNリサーチなどと協力して進められた。
同社はBM109を基盤に治療対象疾患の拡大も進めている。現在、中小ベンチャー企業部のスケールアップTIPS(Scale-up TIPS)課題を通じて、虚血性脳卒中の適応症で米FDAの臨床承認手続きを踏んでいる。今後は心血管疾患(CVD)と慢性腎臓病(CKD)分野にも開発範囲を広げる計画だ。
ユン・サンソン バイオミ代表は「イェール大学とメイヨー・クリニックの研究陣とともに、実際の患者を対象に臨床を進めることになった」と述べ、「今回の臨床を機にTMAU治療薬の開発だけでなく、脳卒中など後続適応症の開発にも速度を上げる」と語った。