ABL Bioは、グローバルパートナーであるコンパス・セラピューティクス(Compass Therapeutics)が開発中の胆道がん治療薬「トベシミグ」が米食品医薬品局(FDA)から希少医薬品指定(ODD)を受けたと8日に明らかにした。
希少医薬品指定制度は、患者数が20万人未満の疾患を対象に治療薬の開発を奨励する制度である。指定時には米国基準で最長7年の市場独占権が付与され、税額控除、審査手数料の一部免除、臨床試験補助金、規制当局による開発支援などの恩恵を受けられる。
トベシミグはABL Bioが開発し米国コンパスに技術移転した二重特異性抗体(バイスペシフィック)治療薬である。腫瘍新生血管形成に関与するシグナル伝達経路(DLL4・VEGF-A)を同時に遮断し、腫瘍血管の形成を抑制する原理だ。前臨床・臨床研究で、2つの経路を同時に抑制した場合に腫瘍増殖抑制効果が確認された。
現在コンパスは、胆道がんの二次治療患者を対象に化学療法薬「パクリタキセル」との併用による第2・3相試験を進めている。今月中に全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)など主要指標に関するデータ発表を予定している。OSは患者が実際にどれだけ長く生存したかを示す指標であり、PFSは病勢が悪化せずに維持された期間を意味する。
先立って当該候補物質は2024年4月にFDAから優先審査(ファストトラック)指定も受けた。会社側は、今回の希少医薬品指定が今後の承認プロセスに肯定的に作用すると期待している。
ABL Bioは二重特異性抗体プラットフォーム「グラブボディ(Grabody)」を基盤に多数のパイプラインを開発中である。主要候補物質は米国・中国・オーストラリア・韓国などで臨床が進行している。会社は追加の臨床データを今年下半期にグローバル学会で公開する計画だ。