富光薬品が「黒字転換」という一次目標を越え、生産能力拡大と研究開発(R&D)戦略再編という二本柱を同時に打ち出した。UNION KOREA PHARMの買収で製造基盤を広げ、デンマーク子会社コンテラファーマはパーキンソン病の朝無動症治療薬「CP-012」中心事業とRNAプラットフォーム事業に分けて育てる「カンパニースプリット(Company Split)」戦略を公式化した。単なる業績反騰ではなく会社の体質自体を変えるというシグナルと受け止められる。
イ・ジェヨン富光薬品代表は24日、ソウル銅雀区本社で第66期定時株主総会を開き「2030年連結基準で売上6000億ウォン、営業利益率2桁を達成し、業界売上上位20位圏に入る」と明らかにした。
イ代表は特に2024年の「最後の赤字」発言をあらためて持ち出し「単なるスローガンではなかった」と強調した。当時「2023年の赤字は富光薬品の歴史上最後の赤字になる」と述べたが、その後に続いたコスト構造の整備と戦略品目への集中、過度な投資の調整といった方向性が数字で確認されているという趣旨だ。
実際に富光薬品の昨年の連結基準売上は2007億ウォンで、創業以来初めて2000億ウォンを超えた。前年対比25%増加した。営業利益は141億ウォンで775%急増した。
ただし会社はこれを「出発点」と規定した。イ代表は「黒字転換だけで体質改善が完成したとは見なし難い」とし「営業利益率を引き上げる、より難しい課題が残っている」と述べた。
◇UNION KOREA PHARM買収を6月内に完了…スマートファクトリー導入を推進
会社が真っ先に手を付けたのは生産能力だ。富光薬品は昨年の有償増資で確保した893億ウォンを基にUNION KOREA PHARMの買収を進めている。約300億ウォン規模の買収は更生手続きの日程調整で完了時点がやや遅れたが、会社は5月末から6月初めの間に取引完了が可能だと見ている。
UNION KOREA PHARMの買収に力を注ぐ背景には、アンサン工場だけでは成長の限界が鮮明だという危機意識がある。イ代表は「アンサン工場の生産能力は売上1600億ウォン水準だ」とし「受注がさらに入っても、これ以上作れない構造だった」と述べた。
買収が完了すれば富光薬品の固形剤生産能力は約30%、注射剤生産能力は2倍水準に拡大する見通しだ。特にセファ系抗生物質工場は会社が保有していなかった生産資産だ。参入障壁が高い工程という点で意味が大きい。
会社はユニオン製薬の物量移転と既存営業網の活用、スマートファクトリーの適用などを通じて早期の正常化を推進する計画だ。今年中に営業利益の黒字転換を果たし、中期的には過去の売上500億ウォン水準の回復を目標に据えた。
◇「CP-012」グローバル治験に200億ウォン投下…「2028年に結果を確保」
この日の株主総会のもう一つの柱はコンテラファーマだった。アン・ミジョン富光薬品会長は、コンテラファーマをCP-012中心事業とRNAプラットフォーム事業に分ける構造再編戦略を提示した。資産別の価値をそれぞれ引き上げるというアプローチだ。
核心はCP-012だ。CP-012は夜に服用すると朝の時間帯に薬効が最高潮に達するよう設計された経口用遅延放出治療薬である。既存治療薬が即時放出型または徐放型にとどまっている点から、会社は「ファースト・イン・クラス」候補と評価している。
富光薬品は先に第1b相で肯定的な結果を確保した後、グローバル第2相を自社で実施する方向に切り替えた。第2相は米国と欧州を含む5カ国で患者80人を対象に進める予定だ。結果は2028年上半期に確認されると会社は見ている。
ただし治験費用の負担は小さくない。今年と来年にそれぞれ約100億ウォンが投入される見通しだ。イ代表は「カエルがより遠く跳ぶために身を縮める過程だと見てほしい」と述べた。
RNAプラットフォームは、デンマークのルンドベックとの戦略的共同研究協力を通じて技術競争力を確認したという立場だ。会社は昨年に明らかにした通り、今年下半期にRNAプラットフォームを基盤とする新規法人設立も推進する計画である。
アン会長は「希少疾患・難治性疾患など高難度領域を目標に自社研究を拡大する」とし「国内外のオープンイノベーション拡大と同時に500億ウォン規模のファンドも造成中だ」と述べた。
◇OCI Holdings最大株主の責任論、増資懸念には「コミュニケーション強化」を約束
株主総会後半の質疑応答では、最大株主OCI Holdingsに関する不確実性が俎上に載った。一部株主は追加持ち株確保の遅延とオーバーハングの可能性を指摘し、持株会社としての役割が不十分だと批判した。
これに対しイ代表は「OCI Holdingsが最大株主としての責任を果たすと信じている」とし「関連意見は公式手続きを通じて伝える」と語った。
追加の有償増資の可能性に対する懸念も提起された。会社側は既存株主の懸念を十分に認識していると明らかにした。
一方、富光薬品はこの日の株主総会で1株当たり75ウォンの期末配当を確定した。昨年11月に実施した1株当たり50ウォンの中間配当を含めると、総配当規模は123億ウォンで当期純利益の約98%水準である。