ジョン・リムサムスンバイオロジクス代表取締役・社長とイ・ドンフンSKバイオファーム代表取締役・社長が続投に成功した。両社のトップはいずれもグローバル事業化に成功し、業績成長をけん引してきた。
29日、各社によればジョン・リム社長、イ・ドンフン社長の続投が最近確定した。これにより2025年3月からジョン・リム社長は3期目、イ・ドンフン社長は2期目に正式に入る。両トップはいずれもサムスンとSKグループのバイオ事業を成功裏に率いているリーダーと評価されている。
◇ジョン・リム社長、毎年最高受注実績を達成
ジョン・リム社長は2018年に副社長としてサムスンバイオロジクスに合流し、2020年12月に初めて代表に就任して、サムスン特有の「超格差」戦略を展開し、バイオ医薬品の受託開発製造（CDMO）での受注能力を引き上げた。
これにより同社は毎年最大の実績を更新し、グローバルトップクラスのCDMO企業へと浮上した。サムスンバイオロジクスの昨年の売上高は4兆5473億ウォンを記録し、韓国の製薬・バイオ業界で初めて年商4兆ウォンを突破した。
サムスンバイオロジクスの年間受注額は、ジョン・リム代表在任期間の2021年末の1兆1602億ウォンから、今年の12月末現在で6兆8190億ウォンへと増加した。2018年当時、グローバル上位20社の大手製薬会社のうちサムスンバイオロジクスの顧客は3社にとどまっていたが、現在の顧客は17社に達する。
今年はサムスンバイオエピスとの人的分割を通じて事業構造を明確にし、利益相反の懸念を解消しつつ、顧客の信頼と受注競争力を同時に強化したとの評価だ。
◇イ・ドンフン社長、てんかん新薬の米国商業化を陣頭指揮
SKバイオファームは自社開発の新薬（エクスコプリ）で米国における商業化に成功した韓国唯一の製薬・バイオ企業である。イ・ドンフン社長はサムジョンKPMG投資アドバイザリー本部長、東亜ソシオホールディングス代表取締役副社長を経て、2023年1月にSKバイオファーム代表に就任した。
イ社長は米国営業を陣頭指揮し、エクスコプリの米国市場シェアを引き上げた。エクスコプリの米国での販売好調により、昨年のSKバイオファームの売上は前年対比54.3%急増の5476億ウォンを記録した。営業利益も963億ウォンとなり、初の通年黒字転換に成功した。エクスコプリは第2四半期に初めて四半期売上1億ドルを超えた。市場シェアも2025年第1四半期の首位が有力だ。
イ社長はグローバル要因に対してシナリオ別の対応戦略を練り、機敏に対応して業界の関心を集める場面もあった。年初の米国発の関税不確実性に対応するため、SKバイオファームは米領プエルトリコにある製薬生産拠点の検討も行った。
SKバイオファームは米国に続きグローバル市場の拡大を狙っている。今月初めには中国の国家薬品監督管理局（NMPA）から、セノバメート（中国での製品名はイフルイ）の品目許可を取得した。