米メルク(MSD)の免疫がん治療薬「キイトルーダ」。/メルク(MSD)

2026年1月から米国製薬企業MSD(旧メルク)の免疫療法薬キイトルーダ(有効成分ペムブロリズマブ)の韓国における健康保険適用範囲がさらに広がる。

これまで韓国では黒色腫、非小細胞肺がん、ホジキンリンパ腫、尿路上皮がんの4がん種にのみキイトルーダの保険適用が認められていたが、来年から9がん種が適用対象に追加された。新たに追加されたがん種は、頭頸部がん、胃がん、食道がん、子宮内膜がん、小腸がん、胆道がん、直結腸がん、トリプルネガティブ乳がん、子宮頸がんである。

保健福祉部は23日午後2時、ソウル瑞草区で開かれた第24回健康保険政策審議委員会(建政審)で、この内容のキイトルーダ保険適用適応拡大の案件を議決した。今回の決定は2023年の適用拡大要請以降、約2年ぶりである。キイトルーダの韓国での保険適用拡大は、MSDの韓国法人である韓国MSDが申請し、保健当局の審議手続きを踏んできた。

これにより、これまで自由診療で治療を受けざるを得なかった当該がん種の患者も健康保険の適用を受けられることになる。

福祉部関係者は「使用範囲が拡大されるがん種で給付基準に該当する場合、これまで患者が負担してきた1人当たり年間投与費用は約7302万ウォンから365万ウォン(単独療法、自己負担5%適用時)水準へ大幅に減少する見込みだ」と説明した。

免疫がん治療薬は体内の免疫機構を活用してがんを治療する医薬品で、とくに既存療法で失敗した転移がんや再発がんで効果が高く、第一世代の化学療法、第二世代の分子標的薬に続く第三世代の最新治療法とされる。/朝鮮DB

キイトルーダはMSDが開発した免疫療法薬で、2014年に皮膚がんである黒色腫の治療薬として米食品医薬品局(FDA)の初承認を受け、その後、適応を拡大してきた。複数のがんで治療効果を示し、2023年には世界売上首位を記録した医薬品である。

免疫療法薬は、がん細胞を直接攻撃する第1〜2世代の抗がん剤と異なり、免疫細胞であるT細胞の免疫反応を活性化してがん細胞の認識と攻撃を誘導する仕組みである。ジミー・カーター元米大統領がキイトルーダで治療を受けたことでも知られている。

韓国では2015年に食品医薬品安全処から初承認を受けた。当時の承認適応は、手術不能または転移性の黒色腫であった。その後、適応が継続的に拡大し、16がん種で計34の適応が承認された。

しかし健康保険の適用は、非小細胞肺がん、ホジキンリンパ腫、黒色腫、尿路上皮がんの4がん種(7適応)に限られてきた。韓国内の年間請求額は4000億ウォン規模である。

今回の建政審の決定により、9がん種にも適用が追加拡大され、承認された適応数に比べて限定的だった保険適用範囲が広がった。とりわけ子宮内膜がん、乳がんなどが含まれ、従来は自由診療の比重が高かった女性がん種にも保険適用が可能になった。

仏サノフィと米リジェネロン・ファーマシューティカルズが開発した喘息、副鼻腔炎、アトピー性皮膚炎治療薬デュピクセント(成分名デュピルマブ)/サノフィ

フランスのグローバル製薬企業サノフィの医薬品デュピクセント(有効成分デュピルマブ)も適用範囲が拡大された。従来、韓国では慢性重症アトピー性皮膚炎にのみ保険適用されていたが、今回の建政審を通じて重症の2型炎症性喘息の治療にも適用される。

福祉部は、適用拡大により重症喘息でこれまで患者が負担してきた1人当たりデュピクセントの年間投与費用が約1588万ウォンから476万ウォン(自己負担30%適用時)水準へ減少すると説明した。

一方、今年実施した8成分を対象とする再評価の結果、臨床的有用性が確認されたオロパタジン塩酸塩、イレウセン−クァルルグン−ハゴチョウ、ベポタスチン、L-アスパラギン酸-L-オルニチン注射剤0.5g/㎖は給付を維持する一方、残りの薬剤については建政審の結果、追加の検討が必要との指摘があり、追って再協議することにした。

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