アストラゼネカの免疫腫瘍薬「インフィンジ(IMFINZI・成分名デュルバルマブ)」を標準化学療法(FLOT、フルオロウラシル・ロイコボリン・オキサリプラチン・ドセタキセル)と併用した周術期治療が、アジアの患者でも安全に疾患進行と再発を遅らせ、生存率を高めることが示された。

アストラゼネカは6日(現地時間)、シンガポールで開かれた「欧州臨床腫瘍学会アジア(ESMO ASIA 2025)」で胃がん分野グローバル第3相試験「マッターホルン(MATTERHORN)」のアジア患者サブ解析結果を発表し、こう明らかにした。

マッターホルン試験は、手術可能なステージ2〜4の胃がんおよび胃食道接合部(GEJ)腺がん患者を対象に、FLOT化学療法にインフィンジを追加した場合に無再発生存期間(EFS)と全生存(OS)が改善するかを評価した第3相研究である。

インフィンジは、免疫細胞ががん細胞を攻撃できなくするPD-L1シグナルを遮断し、T細胞(免疫細胞)が再び攻撃できるようにする。米国ではすでに手術可能な早期および局所進行胃がん・胃食道接合部(GEJ)腺がん患者に対して承認された治療薬で、手術前の新補助療法、手術後の補助療法、その後の単独療法として用いられる。

米国メモリアルスローンケタリングがんセンターのヤン・イェレナ・ヤンジギアンがん専門医は6日(現地時間)、シンガポールで開かれた欧州腫瘍学会アジア(ESMO ASIA 2025)で、アストラゼネカの免疫がん治療薬「イムフィンジ」を標準化学療法(FLOT)と併用した周術期治療がアジアの患者でも有効だったと発表した。/シンガポール=パク・スヒョン記者

インフィンジ+FLOT併用、グローバル試験で再発・死亡リスク低下を立証

先のグローバル研究では、948人の患者がインフィンジ+FLOT併用群とプラセボ+FLOT比較群に無作為に割り付けられた。手術前に2コースのFLOTを併用し、手術後は最大12回までインフィンジまたはプラセボを投与した。

中間解析でインフィンジ併用群は、疾患進行、再発、死亡リスクが29%低下した。1年時点ではインフィンジ併用群の78.2%がイベントなく生存し、プラセボ比較群は74.0%だった。24カ月時点ではそれぞれ67.4%と58.5%だった。

全生存(OS)でもインフィンジ併用群の死亡リスクは22%低下した。3年生存率は68.6%で、FLOT単独群の61.9%を上回った。長期生存率の推移を見ると、18カ月OSはインフィンジ併用群81.1%、プラセボ比較群77.1%となった。24カ月はインフィンジ併用群75.5%、プラセボ比較群70.4%、36カ月はインフィンジ併用群68.6%、プラセボ比較群61.9%で、時間の経過とともに両群の差が広がった。

アジアの胃がん患者でも同様…日本、韓国、台湾の180人を解析

アジアのサブ解析には日本、韓国、台湾の患者180人が参加した。

手術後にがんが完全に除去された比率(pCR)は、インフィンジ併用群が18.9%でプラセボ比較群の5.6%より約3〜4倍高かった。24カ月無イベント生存率(EFS)はインフィンジ併用群72.1%、プラセボ比較群64.2%で、グローバル全体集団(67.4%、58.5%)より高かった。インフィンジ併用群のイベント発生または死亡リスクは26%低下した。

インフィンジ併用群とプラセボ比較群のいずれも、グレード3〜4以上の重篤反応発生率は87.8%と87.5%で類似しており、最も一般的な副作用は好中球減少症で、アジア患者の約69%で認められた。副作用の大半は既存のFLOT療法の範囲内で、治療中断や重大な安全性問題はまれだった。グローバル全体集団では71〜72%水準で、アジア群よりやや高かった。

◇韓、早期発見率が高くても再発リスクは依然…インフィンジ併用に注目

世界保健機関(WHO)によれば、胃がんは世界で5番目に多く診断されるがんで、死因でも5位である。胃がんの90〜95%は胃粘膜で始まる腺がんで、初期症状がほとんどなく、診断時にはすでに進行している場合が多い。

韓国では国家検診の恩恵で早期発見率が高く、死亡率が低い。2022年時点で胃がんは新規確定5位、5年相対生存率は67〜69%で米国(37.9%)よりはるかに高い。ただし手術後の60%以上は2年以内に再発リスクがあり、早期再発防止戦略が重要である。

本研究を主導した米国メモリアルスローンケタリングがんセンター(MSKCC)のイェレナ・Y・ジャンジギアン腫瘍専門医は「アジアの解析結果は、アジアの患者においてもインフィンジ併用療法が再発リスクを下げ、生存率を高める効果がグローバル結果と一貫して示されたことを示す」と述べた。

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