知識財産処が知識財産紛争の予防・対応強化のために知識財産紛争対応局を新設し、2026年度予算を前年比145億ウォン増の468億ウォンに編成したと25日に明らかにした。前年対比で45.1%の増加である。
知識財産紛争対応局は、知識財産紛争の事前遮断から紛争発生時の国家レベルでの迅速な対応までを総括するコントロールタワーを担う。省庁別に分散している知識財産保護業務の総括・調整などのため、知識財産処の発足とともに1局5課、42人規模で構成された。
今後は韓流便乗行為の根絶、人工知能（AI）など先端技術を活用した偽造商品の製造遮断および偽造商品購入者の被害救済支援、海外の非実施企業（NPE）との訴訟時の効果的な対応支援および技術保護のためにAIを活用した営業秘密管理システムの構築・普及などの事業を重点的に推進する計画だ。
とりわけ現地の調査・取り締まり強化、在外公館との協力体制構築、警告状発送および民事訴訟支援など、きめ細かな対応戦略の策定に向けて94億ウォンを配分した。
正規品確認を容易にし偽造商品製造を難しくする偽造防止技術を導入するための予算16億ウォン、AIを活用した偽造商品鑑定支援体制を構築するのに必要な予算29億ウォンも含まれた。
中小企業の技術流用被害を減らすための対策も強化される。毎年およそ5400億ウォン規模と推定される被害を最小化するため、営業秘密および技術保護コンサルティングの拡大、AI基盤の営業秘密分類・流出防止システム構築などに12億ウォンが投入される。
また海外で韓国企業が被るNPE訴訟に対応するため、紛争が頻発する産業分野の動向分析と先制的対応戦略の策定、早期警報体制の運用などに向けた10億ウォンの予算も別途で用意した。
知識財産処は紛争対応インフラの強化にも乗り出す。公益弁理士センター、産業財産紛争調整委員会、営業秘密保護センターなどを統合した「知識財産法律救助センター」を新設し、海外紛争に対応するための海外知識財産センターの追加開設、現地企業・機関向け教育の強化など、総合的な支援体制を拡充する計画だ。
キム・ヨンソン知識財産処長は「持続的な技術革新を可能にする知識財産を保護することは、国家の成長エンジンを確保する極めて重要なことだ」と述べ、「知識財産処は、韓国の国民と企業が知識財産紛争を心配せず存分に活動できる環境を構築し、皆がともに成長できるよう積極的に取り組む」と明らかにした。