アリエクスプレス、テムーなど中国のEC(Cコマース)プラットフォームの利用が増えるなか、配送遅延や返品制限、クレジット(積立金)での返金誘導など消費者の不満も増加したことが明らかになった。
韓国消費者院は、アリエクスプレス、テムー、シーイン、タオバオなど中国のECプラットフォーム4社の約款と表示・広告の実態を調査した結果、一部プラットフォームで消費者の権利を制限する約款や、誤認を招きうる広告事例が確認されたと16日明らかにした。
直近3年(2023〜2025年)に1372消費者相談センターと国際取引消費者ポータルに寄せられた関連相談は合計5341件だった。年別では2023年497件、2024年1351件、2025年3493件と毎年大幅に増加した。
消費者の不満は配送問題に集中した。類型別では、配送遅延、誤配送、返品時の送料・関税未返金などを含む契約不履行が2120件(39.7%)で最も多かった。分譲申し込み撤回の拒否が1378件(25.8%)、製品不良や偽物販売など品質に関する不満が840件(15.7%)と続いた。
消費者院が約款を調査した結果、一部プラットフォームは割引・プロモーション商品を理由に返品・交換を制限したり、商品不良が発生しても送料の返金を拒否する条項を運用していたことが分かった。
別のプラットフォームは、価格の誤記など事業者の過失が発生しても消費者の同意なく注文を取り消したり、損害賠償の範囲を制限するなど、事業者の責任を縮小する約款を設けていた。
返金の過程でプラットフォーム専用クレジットの付与を誘導する事例も確認された。全体相談の2.9%(157件)は、決済手段ではなくクレジットで返金を受けたという内容であり、あるプラットフォームは既存の決済手段での返金が可能であるにもかかわらず、クレジット返金の方が早いと案内していたことが判明した。
表示・広告でも改善が必要な事例が確認された。一部プラットフォームはごく一部の低価格商品の価格を前面に掲げたり、割引終了が差し迫っているかのように制限時間を繰り返し表示するなど、消費者の誤認を招きうる広告を行っていたことが分かった。
ただし消費者院の改善勧告後、シーインは一部の返品制限および注文取消しに関する約款を修正し、テムーはクレジット返金を強調する文言を削除した。アリエクスプレスも価格広告の文言と制限時間の表示を修正した。
消費者院は中国のECプラットフォーム事業者に対し、分譲申し込み撤回の制限や事業者の免責など消費者の権利を侵害するおそれのある約款を改善し、消費者の誤認を招きうる表示・広告を是正するよう求めた。