食品業界が健康機能食品(健機食)事業を将来の成長ドライバーとして育成し、市場攻略を加速している。ただし既存の強者である製薬会社などとの市場競争が激しい。業績への寄与度はなお期待に及ばないとの評価が出ている。

サミャンスピンドル「筋力엔アッカーマンシア」(左)と農心ライフィル「ダーマコラーゲン バイタリポソームC」。/各社提供

7日食品業界によると、三養食品は5月に代謝研究を基盤とする健機食ブランド「スピンドル(SPINDLE)」をローンチし、ヘルスケア市場に参入した。農心は自社健機食ブランド「ライフィル(Lifill)」を通じてインナービューティー市場を攻略している。独自開発した超低分子コラーゲン原料が食品医薬品安全処から機能性の認定を受けた。

CJウェルケアはインナービューティーブランド「イナビー」を前面に打ち出し、若年層の消費者接点を広げている。イナビーは2009年にCJ第一製糖が国内で「食べる化粧品」というコンセプトを掲げて披露したブランドだ。その後、CJ第一製糖の健康事業部が2022年にCJウェルケアとして分社化し、イナビーは代表的なインナービューティーブランドとして運営されている。大象グループは大象ウェルライフを通じて「ニュケア」「マイミール」などを運営しており、人工知能(AI)基盤の健康管理プラットフォームも打ち出している。このほかにもプルムウォンやMaeil Dairiesなど主要食品各社が健機食ブランドを運営中である.

食品業界が健機食事業に積極的に乗り出す理由は成長可能性が大きいからだ。高齢化が急速に進み健康管理への関心が高まるなか、関連市場が着実に拡大しており、一般食品より相対的に収益性が高い事業と評価されている。既存の食品製造過程で蓄積した研究・開発(R&D)能力や原料開発ノウハウを活用できる点も参入を後押しする要因だ。

食品業界関係者は「国内食品市場はすでに飽和状態に近い一方で、高齢層を中心に健康機能食品の需要は着実に増えている」とし、「既存の食品会社も技術力とノウハウを備えており、新たな成長ドライバーとして健機食市場に注目している」と説明した。

ただし市場定着は容易でないとの評価だ。すでに製薬会社が長期間市場を先占しているうえ、プラットフォーム企業まで加勢し、競争が一段と激化したためだ。特に消費者がブランドより機能性と原料を中心に製品を選ぶ傾向が強まっており、食品会社の既存ブランド認知度だけでは差別化が容易でない状況だ。

実際、多くの食品会社が健機食事業を運営しているが、業績はまだ小幅だ。金融監督院の電子公示システムによると、プルムウォンのヘルスライフ事業部門は今年1〜3月期の売上高が107億ウォンで、全体売上高の0.9%にとどまった。農心も1〜3月期はラーメンとスナック売上が全体の98%を占めるなど、健機食事業の比重は限定的と評価される。食品業界関係者は「健康機能食品市場にはすでに製薬業界の既存強者が消費者の認識を先占しており、後発ブランドが存在感を高めるのは容易でない」とし、「プラットフォームと製薬会社まで競合する構図のため、市場参入そのものより、定着の過程の方がより難しい状況だ」と語った。

研究・開発と機能性原料の確保、マーケティングにも継続的な投資が必要という点も負担だ。新製品の発売やブランド認知度の向上のために費用が継続的に投入されるが、短期で目に見える成果を出すのは容易でなく、投資に比した収益性が期待に及ばないとの分析も出ている。

それでも食品業界は健機食事業を縮小するのではなく、長期的な観点で育成する方針だ。高齢化と健康管理需要の拡大という構造的な成長要因が依然として有効であり、一般食品に比べて相対的に高い収益性を期待できるためだ。すでに構築した生産設備やブランド、流通網なども、容易には放棄しがたい資産と見なされる。

ある食品会社関係者は「一般食品は収益率が低い。一方、健康機能食品は収益率が高い製薬と一般食品の中間程度に位置し、食品より相対的に収益性が高い」と述べ、「高齢化に伴い市場の成長可能性が残っているだけに、短期の成果だけを見て事業を縮小するより、差別化された原料と製品の競争力を強化する方向で事業を継続する」と話した。

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