最近、外国人観光客が大挙してソウル・ミョンドンに押し寄せるなか、ロッテ百貨店本店と新世界百貨店本店の地域主導権争いも再燃している。新世界本店は段階的なリニューアルを通じてラグジュアリーブランドの売り場規模を拡大し、ソウル江北圏1位の百貨店であるロッテ本店を追撃に出た。これに対抗するロッテ本店は本館とエビニュエル、ヤングプラザを一つの商圏として束ねる「タウン化戦略」により滞在時間と客単価を引き上げる構想である。

昨年、全国の百貨店のうち売上高4位を記録したロッテ本店は、10位の新世界本店との差を着実に広げてきた。新世界本店がリニューアル効果と外国人売上の増加を足がかりに差を縮められるか、業界の関心が集まっている。

ソウル明洞にあるロッテ百貨店本店(上)、新世界百貨店本店。/各社提供

22日、流通業界によると、フランスのラグジュアリーブランドであるクリスチャンディオールは、8月に新世界百貨店本店の新館「ザ・エステート」1階と2階にメゾネット構造の売り場をオープンする予定である。現在、新館3階にあるディオールの売り場が1・2階へ拡張移転するということだ。

ディオールの売り場が予定どおりオープンすれば、新世界本店のラグジュアリーのラインアップは一段と強化される。新世界本店は近年、エルメスとシャネル、ルイ・ヴィトンなど中核ハイエンドブランドの売り場をリニューアルを経て大型化した。現在、新世界本店のエルメスとシャネルの売り場は国内百貨店の中で最大規模である。またルイ・ヴィトンの売り場は6フロアにわたり、ファッションとウォッチ・ジュエリー、ビューティー、レストラン、カフェなどを組み合わせた複合文化型空間としてつくられており、世界で最も規模が大きい。

新世界本店は国内最高水準のジュエリーブランドのラインアップも備えるとの評価を受けている。シャネルとルイ・ヴィトンのハイジュエリーラインを含め、カルティエ、ヴァン クリーフ&アーペル、ティファニー、ロレックスなどのラグジュアリージュエリー・ウォッチブランドをすべて擁している。

このように新世界本店がラグジュアリーのラインアップを大幅に強化するなか、ロッテ本店も売り場のリニューアルで対応している。とりわけ昨年から本館にとどまらず、ヤングプラザとエビニュエルまで束ねて相乗効果を狙う「ロッテタウン・ミョンドン」戦略を本格化している。

ロッテ百貨店は昨年4月から本店ヤングプラザの全面改装工事に着手した。ヤングプラザはミョンドン中心部に位置する若年層向けのファッション特化型売り場で、ロッテが2002年に旧ミドパ百貨店メトロミドパ店を買収した翌年に新たに披露した店舗である。ロッテはここをファッション、飲食、アートなどを組み合わせたKコンテンツ専門館へ再編する構想だ。

ロッテ本店は昨年下半期、本館9階に新進デザイナーブランド中心のKファッション専門館「キネティックグラウンド」も披露した。ここには外国人に人気の高いマルディメクルディやマーティンキム、ザ・ヴァネット、ノーマニュアルなど国内ファッションブランド15社が出店した。外国人観光客が多く訪れるミョンドン商圏の特性を反映し、ラグジュアリーだけでなくKファッションとKコンテンツまで本店の競争力として取り込む戦略である。

グラフィック=ChatGPT DALL·E

ロッテ本店と新世界本店は江北商圏で売上高1兆ウォン以上を上げる地域の代表店舗とされる。業界によると、ロッテ本店は昨年2兆1863億ウォンの売上高を記録して全国4位、新世界本店は1兆2525億ウォンで全国10位をそれぞれ記録した。

ロッテ本店は近年、新世界本店との売上格差を広げてきた。2021年に6644億ウォンだった両店舗の売上格差は、昨年は9338億ウォンへ拡大した。新世界本店も1兆ウォン台の売上を維持して成長基調を続けたが、大規模なリニューアルが長期間進み、売り場運営に制約を受けた影響が小さくなかったとの分析が出ている。

ただし今年からは新世界本店のリニューアル効果が本格的に売上へ反映される見通しである。一般に百貨店ではラグジュアリーブランドは高額商品の比重が高く、客単価と売上を押し上げる効果が大きい。特に新世界本店がエルメス・シャネル・ルイ・ヴィトン・ディオールなど中核ブランドの大型売り場を備えるだけに、VIP顧客と外国人観光客を呼び込む集客効果も大きくなるという分析が出ている。

流通業界の関係者は「最近の百貨店市場は一部の中核店舗が全体の成長を牽引する構図が鮮明になっている」と述べ、「ロッテ本店と新世界本店はいずれも江北商圏を代表する店舗であるだけに、外国人観光客を誰がより長く滞在させ、より多く消費させるかがミョンドンの主導権争いの核心になるだろう」と語った。

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