食品・外食業界でゲーム知的財産権(IP)を活用した協業マーケティングが加速している。単なる新製品投入を越え、ゲームの世界観・キャラクター・グッズを組み合わせた体験型コンテンツへと発展している姿だ。業界では、消費を経験として受け止めるZ世代(1990年代後半〜2010年代初頭生)の特性と相まって、興行要素として定着しているとの分析が出ている。
3日関連業界によると、ゲーム会社ネクソンは「ダンジョンアンドファイター モバイル」とタンスブデチゲの協業を通じて全国の店舗で限定メニューを披露し、ゲーム内イベントまで連動させた。ネクソンは先んじてネネチキンと「エルソード」の協業も進めるなど、食品各社との協業を着実に拡大している。
食品各社もゲームIPを活用したマーケティングを強化している。マムズタッチはホヨバースの人気ゲーム「原神」と協業し、バーガー・チキンのセットメニューとグッズを組み合わせてゲーム利用者の関心を集めた。ゲーム世界観を反映したテーマ店舗やオンライン・オフライン連動イベントも披露した。
OTOKIはeスポーツ球団ジェンジ(Gen.G)とパートナーシップを結び、ソウル東大門所在のゲーミング&カルチャー複合空間「GGX」内でブランド体験空間を運営するなど、ゲームファンダムとの接点を拡大している。
このほか、パパジョンズは「クッキーラン」と協業し、ピザとデザートを組み合わせたセットメニューにゲームクーポンを付与した新メニューを発売した。ゴンチャは「崩壊:スターレイル」と、ザ・ベンティは「スーパーマリオ」IPとの協業を通じてキャラクターグッズ中心の消費を促した。給食会社サムスンウェルストーリーはPUBG(バトルグラウンド)と協業し、社内食堂をゲームコンセプトで装飾して体験型イベントを導入するなど、B2B(企業間取引)領域でも協業を拡大している。
コンビニでもゲームIPとの協業が活発に行われている。GSリテールが運営するコンビニGS25は、グリフラインの「アークナイツ」IPを活用した弁当・ハンバーガー・スナックなど多様な商品を発売した。製品にはフォトカードやゲームアイテムクーポンなどを含めた。GS25は「メイプルストーリー」「ブルーアーカイブ」など多様なゲームと協業し、ゲーム関連商品の累計販売量が2000万個を超えたと発表したこともある。
業界では、ゲーム会社と食品各社の利害が一致した結果だとの反応が出ている。ゲーム会社はオフラインの接点を通じて新規利用者の流入とブランド認知度を高めることができ、食品各社は忠誠度の高いゲームファンダムを新たな顧客層として確保できるというわけだ。単純な製品協業にとどまらず、当該製品を購入すればゲーム内通貨を提供するなどのイベントも進め、大半が興行に成功した。実際、一部の協業商品は発売直後に品切れとなったり売上が急増するなど、成果につながっている。
ゲームIPが持つ忠誠度の高いファンダムとソーシャルメディア(SNS)を通じた拡散力が核心の成功要因に挙げられる。食品業界関係者は「ゲームIPとの協業商品は常に話題になり、製品だけでなく関連グッズを併せて発売すると販売量が増加する。大半は成功する趨勢だ」と述べ、「ゲーム業界も利用者とのオフライン接点を拡大しようとする需要があり、食品業界は忠誠度が高く購買力のあるゲームファンダムを取り込めるため、シナジー効果は確実だ」と語った。
ただし、長期的な商品として維持されず一回性イベントにとどまるのは残念だとの反応も出ている。食品業界関係者は「ゲームファンダムが協業商品を楽しみ、その満足度が継続的な製品購入につながるべきだが、大半はゲーム内通貨の提供だけを活用し、需要が長く維持されるケースは稀だ」と述べ、「ゲームIP自体の人気度も多くの場合寿命が短いため、柔軟な対応力が不可欠だ」と語った。