中国・上海の高級ブランド街に韓国ファッションブランドの進出が相次いでいる。韓中関係が緩和する雰囲気の中でKファッションの認知度上昇が影響した一方で、中国のファッション市場がライブコマース中心へ再編されるにつれオフライン店舗の需要が減り、核心商圏の賃料が低下したことも進出拡大の背景として挙げられる。
5日、関係業界によると、MUSINSAは今月末、中国・上海の南京東路に「MUSINSAスタンダード上海新世界新環中心店」をオープンする。昨年末、上海の淮海路に海外初の店舗を開いてから3カ月ぶりだ。淮海路はエルメス、ルイ・ヴィトン、シャネルなど世界的な高級ブランド店が密集するショッピング街である。
今回MUSINSAの2号店が入る南京東路は、上海で最も人の流れが多い商圏で、上海の明洞と呼ばれる。グローバルブランドの店舗や土産物店などが集積している。MUSINSAは南京東路で最大規模の百貨店に出店し、現地顧客との接点を拡大する方針だ。
先立ってLFは先月、上海・新天地にファッションブランド、ヘジスの海外初となる旗艦店(単独大型店舗)「スペースH上海」を開いた。新天地は淮海路とつながる商圏で、高級ブランドや高級レストランが多い。LFはヘジスを前面に出し、現地でプレミアムブランドのイメージを強化する戦略である。
昨年末を起点に韓中関係が解氷局面に入る中、しばらく鈍化していたファッション、化粧品など消費財企業の中国市場攻略が速度を上げている。中国の限韓令(韓流制限措置)緩和への期待感と、現地若年層の韓国ファッションへの関心が重なっているとの分析だ。
これに加え、中国のファッション流通構造の変化も企業の進出を後押ししている。ここ数年で中国のファッション市場は抖音(Douyin)やタオバオライブなどライブコマース中心に急成長した。オフライン店舗の来店客が減り、一部のグローバルおよびローカルブランドが店舗の構造調整に乗り出す中で、上海の核心商圏の賃料が過去より下がり、有利な出店環境が整ったというわけだ。
MUSINSA、LFのほかにも韓国ファッションブランドの上海進出が続いている。LF子会社ブランドのダンストやサムスン物産ファッション部門のJUUN.J、Misto Holdingsのマリテフランソワジルボー、EMISなども上海の主要商圏に相次いで店舗を開いた。AU BRANDZのロックフィッシュウェザーウェアは昨年末、上海の高級ブランド街である南京西路に旗艦店をオープンした。
ただし韓国ファッションブランドは足元では中国市場で有利な地歩を築いているが、長期的には競争が激化するとの観測が出ている。現地のローカルデザイナーブランドが本格的に成長しており、過去と異なり消費者も単純な韓流イメージよりブランドと製品の競争力、店舗内の体験要素などを総合的に考慮し始めたためだ。
実際、過去に韓国のファッション企業の中で中国市場で攻勢的に事業を拡大したものの、市場の変化に対応できず事業が縮小した事例もある。スタイルナンダが代表的だ。スタイルナンダは2009年に中国へ進出後、オフライン店舗を大幅に拡大して快進撃を続けたが、2022年に大半の店舗を撤収し、オンライン公式サイトの運営まで中断した。
中国は米国に次ぐ世界2位規模のファッション消費市場である。産業通商部によると、昨年の対中繊維輸出額は13億7000万ドル(約2兆129億ウォン)で前年に比べ3.9%増加した。同期間の対米輸出額(12億7000万ドル)を上回る水準だ。