韓国政府がフードテック(食品と技術の合成語)を次世代の成長産業として本格育成する。大手フランチャイズを中心に導入が拡大している。一部では参入障壁により大企業と中小企業の二極化が懸念されるとの反応も出ている。
8日、関連業界によると、農林畜産食品部はフードテック企業の現況を体系的に管理し、研究開発(R&D)・ロボット普及・輸出・人材養成など政策支援の対象を明確にするため、フードテック事業者の申告制を本格運用する。これは2024年12月21日に施行された「フードテック産業育成に関する法律」によるものだ。申告事業者は今後、政府が推進する各種政策支援を優先的に受けられる。
政策的支援を追い風に、外食フランチャイズ業界では人手不足・人件費上昇・高物価への対応策として、調理・配膳ロボットなどフードテックの導入が選択ではなく必須として定着する雰囲気だ。とりわけチキン・ピザ・ファストフード業種を中心に調理自動化が広がっている。bhcは揚げ物ロボット「튀봇」の導入店舗を全国40カ所まで拡大し、キョチョンチキンは生地工程の自動化装置を加盟店に適用した。ハンバーガーフランチャイズのロッテリアもパティ・フライ調理ロボットを直営店中心に運用し、調理時間の短縮と人員の効率化を図っている。
カフェ・ファミリーレストラン業界もバリスタロボット、麺類調理ロボットなどフードテックの導入を拡大中である。エンジェリナスは空港店舗にバリスタロボットを配置し、CJフードビルはビブス・ジェイル製麺所などに調理・配膳ロボットを導入して標準化された品質と運営効率を確保している。
一方で中小フランチャイズや小規模事業者は、フードテック導入の必要性を実感しつつも実際の適用には限界があるとの反応を示している。ロボット機器の価格や維持・保守費用、空間的制約などが依然として参入障壁として作用しているという。
政府のスマート店舗・ロボット普及支援事業は存在するが、書類手続きや要件が厳格で支援規模も限定的なため、体感効果は大きくないとの声も出ている。大手フランチャイズ企業は対応が容易だが、事業規模が小さい企業ほど情報へのアクセス自体が難しい状況だ。
代表例として中小ベンチャー企業部(中企部)と小商工人市場振興公団が施行中の「スマート店舗・スマート工房技術普及事業」がある。小規模事業者が事業所に▲キオスク ▲配膳ロボット ▲ロボットオートメーションシステム ▲3Dプリンティングシステムなどのスマート技術を導入する場合、国費で所要費用の一部を支援する事業だ。自営業者コミュニティ「アプニカ社長だ」には、2024年から昨年まで「スマート店舗の支援手続きが複雑だ」「書類作業で苦労した」などの投稿が多数掲載された。書類作業を代行するサービス業者の宣伝投稿も目立った。支援規模が限定的なため競争率が高く、選定されなかったという自営業者もいた。
ある食品業界関係者は「自動化投資が難しい小規模店舗は人員への依存度を下げにくく、コスト負担が積み重なり、結果として価格競争力でも劣る可能性がある」と述べ、「政府の支援策などを積極的に活用し、政府もこれをさらに周知する必要がある」と語った。
イ・ジョンウ亜洲大学経営学科教授は「人件費が大きく上がった状況で、フードテックの発展は業界の発展に大いに資するだろう」と述べたうえで、「ただし技術投資を行うにはブランドの規模が大きくなければならないため、外食業界の二極化が生じ得る。政府は小規模企業も恩恵を享受できる方策を検討すべきだ」と語った。