ホームプラスが再生計画案で示した3000億ウォン規模のDIP(緊急運転資金)の調達時期が遅れ、ホームプラスの再生シナリオが存続の危機に直面している。当初ホームプラスは先月までにDIPを調達した後、従業員の賃金支給と納品代金の決済を終え、営業を正常化する計画だった。
しかしDIP融資への参加を要請されたメリッツ金融グループと産業銀行が及び腰の姿勢を示し、資金流入は依然として不透明だ。専門家は、再生の「ゴールデンタイム」を逃したホームプラスが事実上、清算手続きに向かっているとみている。
1日、ホームプラスと流通業界によると、ホームプラスは数カ月前から各種税金と公共料金を滞納している。納品代金の遅延が繰り返され、取引先の納品率は通常の45%水準に落ち、各店舗で売り場の棚が空き始めている。2024年12月には従業員の給与を分割支給したのに続き、先月の給与支給は無期限で猶予された。最近では本社従業員を対象に希望退職の手続きにも着手した。
ホームプラスは2024年12月29日、ソウル回生法院(企業再生を所管する裁判所)に「構造革新型再生計画案」を提出した。ここには、▲DIP3000億ウォン投入 ▲企業型スーパーマーケット(SSM)「ホームプラスエクスプレス」の分離売却 ▲不採算店舗41カ所の整理 ▲人員の効率化による財務構造の改善、などの内容が盛り込まれた。
このうちDIP調達は、ホームプラス再生の命運を分ける「生命線」と位置づけられる。ホームプラスの筆頭株主MBKパートナーズは先月16日、「正常化のために最も急がれる課題は、会社を安定的に運営する緊急運転資金を確保することだ」とし、「緊急運転資金の融資が成立すれば、再生の可能性は一段高まる」と明らかにした。
ホームプラス経営陣は、DIPとホームプラスエクスプレスの売却代金を通じて今年の経営状況を改善する構想だ。チョ・ジュヨンホームプラス代表は先月21日の国会緊急座談会で「再生手続きに入る前、ホームプラスの1年の運転資金は7000億ウォン規模だった。以前より縮小した店舗規模を考えると、今年は6000億ウォン程度で運営が可能だ」と述べ、「DIP3000億ウォンに加え、エクスプレス売却で3000億ウォンが流入すれば十分に再建できる会社だ」と語った。
これに向けMBKは、DIP調達の過程で自ら1000億ウォンを負担する条件で、最大債権者であるメリッツ金融グループと産業銀行がそれぞれ1000億ウォンずつ融資に参加する形を提案した。しかしメリッツはDIP融資支援に懐疑的な姿勢を示し、政策金融機関である産業銀行も距離を置く雰囲気だ。
メリッツ側は先月6日、ホームプラスの再生計画案に「その他」の意見を提出し、「清算価値が継続企業価値より大きい場合、再生手続きは廃止して破産へ移行するのが原則」と明らかにしたと伝えられる。DIP調達を前提とした再生計画に留保的な立場を示した格好だ。
ホームプラスはDIPの確保に失敗した場合、再生シナリオへの打撃は避けられない。前出のチョ代表は「1月内に緊急運転資金が確保できなければ、従業員の給与はもちろん商品の代金支払いも不可能となり、再生の時計が止まってしまいかねない切迫した状況だ」と明らかにしていた。
ホームプラスの従業員代表機構であるハンマウム協議会も先月30日の嘆願書を通じ、「一刻も早く緊急運転資金の支援が実現しなければ、会社の正常化は遠のく」とし、「今、従業員が直面しているこの苦痛の連鎖を断ち切るには、融資が直ちに実行されなければならない」と明らかにした。
現状でホームプラスが当面の現金を確保する手立ては、ホームプラスエクスプレスの迅速な分離売却しかないとの見方が出ている。ホームプラス側が過去より売却の目線を下げたことで、成立の可能性が出てきたとの評価だ。
イ・ジョンウ亜洲大学経営学科教授は「過去に一度、ホームプラスエクスプレスの売却が推進された際に取り沙汰された身代金は8000億ウォン水準だったが、今のように3000億ウォンまで値が下がった状況では、関心を示す企業が出てくる可能性がある」と述べた。
ただし、一部の資金が流入したとしても、すでにホームプラスが再生の「ゴールデンタイム」を逃した状況で、事業を正常軌道に乗せるのは難しいとの分析が出ている。
ファン・ヨンシク世宗大学経営学科教授は「現在のホームプラスは資金が流入しても蘇生が難しい状況だ」とし、「MBKが本当にホームプラスを救いたかったのなら、資金を投入すべき時点が明確にあったが、実行されなかった。今は自然に清算の手順に向かっている」と述べた。
同教授は「MBKは店舗の正常運営だけは最後まで諦めるべきではなかった。すでにホームプラスは製品調達の競争力低下で顧客離れが深刻化している」としつつ、「結局振り返れば、MBKは当初から時間を引き延ばした末にホームプラスを清算しようとする意図だったとみるほかない」と述べた。