イーマート労組は最近表面化したクーパンの個人情報流出事態に言及し、オフライン流通の規制がクーパンの独占構造を生んだと指摘した。公正競争と消費者のための合理的規制を求める一方で、流通産業の発展に向けた政府支援が必要だと強調した。
韓国労働組合総連盟傘下の全国イーマート労働組合（イーマート労組）は23日、「クーパンと流通産業に関する声明」を通じて「情報流出以後、クーパンは外国企業であっても韓国的情緒とかけ離れた歩みを見せている」とし、「売上を上げる時は国内企業以上の恩恵を享受し、責任を負う段になると外国企業だとして逃げ腰になる」と述べた。
イーマート労組はクーパンを「怪物」と表現し、「（クーパンがこのようにできる理由は）クーパン以外の選択肢が多くないためだ」とし、「クーパンは13年を超えて続いたオフライン流通規制とコロナが重なり急成長し、独歩的な流通エコシステムを持つに至った」と述べた。
クーパンと大手マートの売上は2023年にゴールデンクロス（逆転）が発生したというのが労組の説明だ。翌年の昨年、クーパンの売上は36兆ウォン（国内流通部門推定値）を上回り、大手マート3社（25兆ウォン）を圧倒したことが分かった。
労組は「オフライン大手マート規制に消費者の立場が反映されたのか、導入趣旨どおりの効果が出たのか疑問だ」とした。続けて「その間、マートは閉店が増え、労働者が1万人近く消えた」とし、「社員の給与が分割支給され、電気代など税金まで未納となったホームプラス事態は衝撃的だ」と述べた。
労組は続けて「誰が政府規制が持続する限界産業を買収するのか分からない」とし、「規制を継続するなら、政府と企業、労働者がともに参加する産業転換タスクフォース（TF）を作り、流通労働者と企業の出口戦略を並行してほしい」と述べた。
ただしクーパンの営業停止については懸念を示した。労組は「感情的に営業停止をすれば、クーパンに入店している販売者の75%が中小企業・自営業者だというが、それに対する被害をどうするのか」とし、「消費者の不便も耐えがたい」と述べた。
労組は「今からでもオンラインとオフライン、そして無責任な外国企業と土着の韓国企業の公正な競争と、消費者のための合理的規制、政府レベルの流通産業発展のための支援が実行されることを望む」と付け加えた。