イーマートの倉庫型ディスカウント店「トレーダーズホールセールクラブ」(以下、トレーダーズ)が当日配送サービスを高度化し、業界1位のコストコを追撃している。コストコは当日配送サービスの運営を約1年で終了しオフライン店舗に集中する戦略へ戻したが、トレーダーズは当日配送の対象エリアと商品群を拡大しサービスを着実に強化している。
25日、流通業界によると、新世界グループのイーコマース(電子商取引)プラットフォーム「SSGドットコム」は今月22日から26日まで実施中の特価イベント「22 Week」で、トレーダーズの大容量生鮮・加工食品の当日配送品目を拡大した。「ゴレサのスープ用総合おでん」「サジョのイージーオープンまぐろ」「オンリーナッツの1日ナッツ」などの人気大容量商品が配送対象に含まれ、イベント価格で販売中である。
SSGドットコムは昨年まで各種加工食品や工業製品、自社ブランド(PB)「Tスタンダード」を中心に当日配送サービスを提供してきた。しかし配送エリアが全国のトレーダーズ店舗近接地域に限定されるという限界があった。
これを受けSSGドットコムは今年2月、首都圏のトレーダーズ宅配をCJ大韓通運の「オヌルオネ(O-NE)」へ切り替え、当日配送エリアを首都圏まで拡大した。同時に大容量の畜産物、果物、ベーカリーなど各種生鮮品も当日配送の対象に含めた。無料配送の基準金額も12万ウォンから9万ウォンへ引き下げ、利用しやすさを高めた。
現在SSGドットコムは、地域別に午前11時〜午後1時30分までの注文で当日配送サービスを提供している。注文日から最大3日先まで指定日に予約配送するサービスも提供する。SSGドットコム関係者は「今後もイーマートと協業し、トレーダーズの配送エリアを拡大していく計画だ」と述べた。
このようにSSGドットコムが配送サービス強化に注力する一方、コストコは最近当日配送サービスを終了し、オフライン店舗に力を入れている。コストコは昨年9月、米国やカナダなどで提供中の当日配送サービス「セイムデイ(Same-Day)」を韓国に導入した。午前0時から午後3時までオンラインモールで7万5000ウォン以上購入した顧客が配送料9900ウォンを支払えば当日配送を提供するサービスだ。
しかしコストコはサービス開始から約1年後の今年8月1日付でセイムデイサービスを終了した。途中で当日配送の条件金額を4万9000ウォン、配送料を7500ウォンに引き下げてサービス競争を展開したが、トレーダーズをはじめクーパン、Kurlyなどとの競争で競争力の確保が難しいとの判断に至ったとみられる。コストコは現在、最大3日かかる通常配送サービスのみを提供しており、生鮮食品は配送対象に含まれない。
当日配送では退いたものの、有料会員制に基づく高い顧客ロイヤルティは依然としてコストコの強みとされる。コストコの年会費は特典により最少3万8000ウォン、最大8万6000ウォンで構成されている。
コストココリアは2025年会計年度(2024年9月〜今年8月)に売上7兆3220億ウォン、営業利益2545億ウォンを記録した。前年同期比で売上は12.1%、営業利益は16.5%増加した数値だ。営業利益率は3.47%と集計された。
トレーダーズも規模を速いペースで拡大している。今年1〜3四半期累計ベースのトレーダーズの業績は、売上2兆8674億ウォン、営業利益1127億ウォンで、前年同期比でそれぞれ5.7%、26.9%増だった。この期間の営業利益率は3.93%でコストコを上回り、今年第3四半期には初めて四半期ベースで売上1兆ウォンを突破した。
コストコと異なり、トレーダーズは別途年会費を払わなくても誰でも買い物できる。別途のメンバーシップはあるが、加入顧客に会員専用割引、ポイント付与など各種特典を提供する形でのみ運営されている。
店舗数の面ではトレーダーズがコストコを上回った。コストコは1994年に永登浦区楊坪洞で初の支店を出し、現在20店舗を運営している。トレーダーズの出発は2010年でコストコより16年遅れたが、現在は店舗数が24店に増えた。トレーダーズは店舗がない地方都市を中心に、追加出店も準備している。