国土交通部が今月末の「チョンセ・ウォルセ安心信託」参加者募集を前に、財政経済部に対し、たとえ税制支援案の確定が遅れても先に申請した家主に同じ恩恵を適用してほしいと要請したことが分かった。家主の参加を引き出す核心の誘因である賃貸所得の税制支援水準がまだ決まっていないためだ。税制優遇が分からない状態で募集が始まれば初期参加が低調になるとの懸念が出ている。
10日、国土交通部と住宅都市保証公社(HUG)などによれば、国土交通部と財経部は今月末のチョンセ・ウォルセ安心信託の募集公告を前に、賃貸所得に対する税制支援の幅を協議している。両省庁は安心信託に参加した家主の税負担を下げるべきだという方向性では一致したが、適用税率や必要経費率など具体的な支援水準をめぐって調整を続けていると伝えられた。
国土交通部は募集公告後に税制案が確定する可能性に備え、最終案発表前に申請した家主も支援対象に含めてほしいと財経部に要請した。
国土交通部関係者は「財経部が税制支援水準を検討しており、確定時点はまだ分からない」と述べ、「税制案が募集公告後に確定しても、先に申請した賃貸人が恩恵を受けられないことがないよう求めている」と語った。続けて「財経部が要請を受け入れたわけではないため、追加協議が必要だ」とした。
チョンセ・ウォルセ安心信託は、HUGと賃貸人・賃借人が三者約定を結び、HUGが賃借人のチョンセ保証金を預託・運用する制度である。HUGは保証金運用で発生した収益を賃貸人に毎月支給し、契約が終われば賃借人に保証金を返還する。
賃借人は月額賃料の負担なしにチョンセ方式で居住しつつ、保証金未返還リスクを低減できる。賃貸人は保証金を直接受け取る代わりにHUGから定期的な運用収益を受け取り、月額賃料に近いキャッシュフローを確保する。現在、事業設計過程で取り沙汰される運用利回りは年4%台だ。
事業の成否は家主の参加規模にかかっている。賃貸人と賃借人の自発的な申請を基に運営されるため、家主に十分な収益と税制優遇を提供できなければ制度の活性化は難しい。
政府内外では、安心信託参加者の住宅賃貸所得の分離課税の所得税率を現行14%から9%水準に引き下げる案が取り沙汰されている。賃貸所得を計算する際に収入から差し引く必要経費率を現行50〜60%から60〜70%水準へと10%ポイント引き上げる案も検討対象だ。税率を下げると同時に課税対象所得を減らし、家主の実質的な税負担を和らげる趣旨である。
問題は、税制案が募集公告前までに確定しない可能性がある点だ。この場合、家主は自身が受ける税制優遇を正確に把握できないまま参加の可否を決めねばならない。税制案の確定が遅れるほど、初期募集で家主の参加インセンティブは低下せざるを得ない。
ある業界関係者は「財経部が募集公告前までに最終決定を下すかは不透明だ」と述べ、「税制支援の内容が抜けたまま、いわば『真っ暗闇の募集』が始まる可能性もある」と語った。
HUGは、税制案の確定がやや遅れても実際の恩恵適用には時間的余裕があるとの立場だ。今月末の募集を経て、実際の入居と賃貸収益の発生は2027年から始まる予定である。2027年帰属の賃貸所得は2028年に申告・納付する。
HUG関係者は「関連課税が行われる時点を考慮すれば、2027年下半期までに税法改正が完了しても、安心信託参加者が税制優遇を適用されるのに問題はないだろう」と述べた。