呉世勲(オ・セフン)ソウル市長が最長20年の居住期間が終わった後も長期伝貰住宅に住み続けさせてほしいという一部入居者の要求を「非良心的なこじつけ」と批判した。ソウル市は来年の初回満期分310戸を皮切りに2031年までに9361戸を返還受け、青年・新婚夫婦向けの長期伝貰住宅として再供給する。既存入居者の契約延長や分譲転換は認めない方針だ。
呉市長は8日、ソウル市庁で開かれた「長期伝貰から持ち家へ、ソウルの住宅はしご希望トーク」で「まもなく20年満期になるが、もっと住みたいという人たちがいて騒がしい」とし、「『入居時に20年だとは知らなかった』と主張する人もいるが、実に非良心的なこじつけだ」と述べた。
続けて「20年を満了せず自発的に持ち家の取得に成功して転居した人が期待よりはるかに多かった」とし「ソウル市は例外を設けない。この住宅を待つ人が多すぎるためだ」と語った。
長期伝貰住宅は、ソウル市が2007年に「シフト(SHift)」という名称で導入した公共賃貸住宅である。無住宅者が相場より低い保証金で最長20年間居住しながら貯蓄と分譲申し込みを通じて持ち家の準備をできるよう設計した。最初の入居者募集公告と賃貸借契約書には、最長居住期間が20年で分譲転換はしないという内容が明示されている。
2022年ソウル住宅都市公社(SH)の公共賃貸住宅入居者パネル調査によると、2016〜2021年に長期伝貰住宅を退去した1708世帯の平均居住期間は8年4カ月だった。退去後に自家に居住した比率は72%で、公共賃貸住宅全体の退去者の自家居住比率60%より12ポイント高かった。
制度導入以後、今年9月までに契約期間を満たす前に退去した世帯は1万5529世帯で、SH集計基準の累計入居世帯の34%に達した。このうち82.4%は家を購入するか民間の伝貰住宅へ移るため自ら契約を終了した。全退去世帯の平均居住期間は7年6カ月だった。
この日の行事では、長期伝貰住宅を足場に持ち家を確保したり分譲申し込みに当選した事例も紹介された。2010年から2022年まで麻浦区上岩洞ワールドカップパーク10団地の長期伝貰住宅に居住したある退去者は「長期伝貰は家族にとって休息と安息であり、持ち家取得へ向かう踏み石だった」と語った。
九老区の長期伝貰住宅で15年以上居住したある入居者は、第3期新都市であるブチョン・デジャン地区の分譲申し込みに当選し、転居の準備を進めている。入居者は「長期伝貰に住みながら資産を蓄え、より良い居住環境へ移ることができた」と述べた。
入居者は契約期間の延長とは別に、再契約時に適用する所得・資産基準を現実に合わせて見直してほしいと要請した。子の出生などで家族が増えた場合により広い住宅へ移れるようにし、貯蓄で資産が増えたという理由だけで中途退去する事態がないようにしてほしいということだ。
呉市長は「財産を蓄え持ち家を確保する過程で生じうる制度と現実の乖離をどう補完するか、実務陣と検討する」と述べた。
ソウル市は来年310戸を皮切りに、2028年682戸、2029年1747戸、2030年2452戸、2031年4170戸など計9361戸を返還受ける。これらの住宅は青年・新婚夫婦向けの「ミリネチプ」や既存の長期伝貰住宅として再供給する。
ただし満期世帯のうち所得・資産要件を満たす世帯には、永久賃貸や国民賃貸など他の公共賃貸住宅を連携する。自治区の居住安心総合センターを通じた移住相談と金融支援情報も提供する。
ソウル市が韓国リサーチに委託し先月10〜19日にソウル市民1000人を調査した結果、回答者の73.9%が20年満期入居者の退去に賛成した。最長居住期間20年が適正だという回答は53.2%だった。居住期間を短縮すべきだという回答は25.7%で、延長すべきだという回答18.5%より高かった。