今年下半期からは、チョンセ(韓国特有の賃貸制度)契約を結ぶ前に、当該住宅の先順位保証金や根抵当権の設定有無、賃貸人の税金滞納実態などチョンセ詐欺のリスク要因を一箇所で把握できるようになる。
国土交通部は18日、複数の関係機関とともに3月に発表した「チョンセ詐欺防止対策」の進捗状況と今後の計画を綿密に点検する会議を開いたと明らかにした。
キム・イタク国土交通部第1次官の主宰でソウルで開かれた今回の会議には、法務部、行政安全部、金融委員会、国税庁、法院行政処をはじめ、住宅都市保証公社(HUG)、韓国不動産院、韓国信用情報院などが出席した。
国土交通部によると、これまで予備賃借人は契約しようとする賃貸住宅の先順位権利関係を確認するのが難しかった。賃貸人の同意を得て複数の官公庁を一つ一つ訪ねなければならない手間があり、苦労して書類をすべて集めたとしても、複雑に絡み合った権利関係を一般人が直接分析してリスクの有無を判断するのは容易ではなかったためだ。
こうした不便を解消するため、政府は登記事項証明書、確定日付付与状況、転入届履歴など各省庁の情報網を統合することにした。これを基に先順位権利を分析して提供する連携システムの構築を最優先で進める一方、入居者の対抗力発生時点を契約の翌日ではなく即時へと改め、宅地建物取引業者の説明責任を重くする措置も併せて進行中である。
このため現在、9機関15部署が参加する合同タスクフォース(TF)が稼働し、技術的・制度的な補完作業を主導している。タスクフォースは不動産登記簿と建築物台帳、転入世帯確認書に加え、国税・地方税の未納情報や信用情報など計57項目に上る行政データを連携することとし、本格的なシステム接続作業に入った。
新サービスは9月に住宅都市保証公社の安心チョンセアプリケーション(アプリ)を通じて初披露する予定だ。このアプリでは、当該建物が違法建築物かどうかと周辺相場に比した保証金の妥当性を検討したうえで、住宅と家主のリスク度を国民が分かりやすいよう「安全、注意、危険」の3段階で区分して表示する予定である。ただし、賃貸人の滞納額や信用状態を確認するには家主の同意が必要だ。
政府は、若年層や新婚夫婦といった実需者と情報技術の専門家で構成する諮問団を組成し、ユーザーの利便性向上に注力している。
制度改善と法律改正の作業も加速している。賃借人の対抗力が効力を発揮する時点を改善する住宅賃貸借保護法の改正が完了すれば、登記簿上の権利変動と対抗力発生の順序を「時・分・秒」単位まで綿密に照合できる精密比較システムも導入する計画だ。
政府は今回の安心チョンセアプリの改編にとどまらず、多くの人が利用するダバン、ZIGBANG、KB不動産、NAVER Pay不動産など民間プラットフォームでもこれらのデータを自由に活用できるよう、官民連携を広げていく方針だ。
キム次官は「社会的災害であるチョンセ詐欺は、先順位権利を適切に確認しリスクを回避するだけでも相当部分を減らせる」と述べ、「行政網に散在していた情報を一つにつなぎ、国民が実際の契約過程で活用できる情報へと転換し、賃借人が安心して契約できるよう政府が最後まで責任を持つ」と語った。