国土交通部は中東情勢の悪化で建設資材の価格・需給不安が続くなか、原材料供給の支障を最小化するための対策を策定した。緊急性の低い工事の発注時期を調整するなどの需要管理を通じて供給不安要因を解消する計画だ。不安心理による市場の混乱を抑えるため、民間とのサプライチェーン情報共有も進める。
国土交通部は23日、民生物価特別管理関係長官タスクフォース(TF)で、このような内容を盛り込んだ建設資材の価格・需給動向点検および対応策を発表した。
国土交通部は中東戦争の影響で建設資材価格の上昇兆しに伴う需給不安が拡大すると、3日から非常経済TFを稼働し主要品目の需給を管理している。国土地方庁の特別点検の結果、国内の建設工事全体が中断された現場はないが、断熱材・防水材・シーラント・アスコンなどの不足により関連工事の中断事例が一部ある。この場合、他の工程を優先施工することで全体工程の中断影響は最小化されるよう管理している状況だ。
ただし、依然として5月中に資材の需給が厳しくなるとの不安心理は続いている。原料価格の上昇傾向に伴う物量の先確保競争、中間財生産業界の生産誘因の低下などが主な供給不安要因として作用している。
現在の主要資材別の状況をみると、アスコン(アスファルトコンクリート)は原料の減産に伴い供給が減少し、価格が20〜30%上昇した。レミコン混和剤は戦況初期に一時的な供給支障があったが、内需向け原料供給が維持され、不安はやや緩和した。しかし価格は最大30%上昇した。断熱材の在庫は50%水準で、価格は最大40%上がった。
接着剤は限定的な生産を維持しており、価格は30〜50%引き上げられた状況だ。シーラントの原料需給には問題がなく、一部製品の価格が約10%上昇した。投入量が多く工事費への影響が大きい鉄筋・骨材・セメントは中東情勢に起因する需給支障はないが、鉄筋の単価が約8%上昇した。
国土交通部は需給不安を鎮静化するため、非緊急工事の発注時期調整、緊急工事の優先納品など積極的な需要管理措置を通じて供給不安要因を解消する予定だ。地方政府、調達庁と協議し、梅雨期に備えた維持補修が急がれる道路、入居時期が迫るアパート現場など国民の安全および民生、住宅供給と直結する現場を優先的に集中的に対応する。
とりわけ政府は、毎週、動向点検結果を盛り込んだウィークリーブリーフィングを実施し、民間とサプライチェーン情報を共有し、市場内の混乱を最小化する計画だ。市場の不安感を助長する報道、フェイクニュースなどには積極的に対応し、談合、買い占めなどの攪乱行為の通報があれば関係部処と即時に措置する。
国土交通部は根本的に原料価格の安定化に向けた代案を発掘する方針だ。工事費に占める比重は低いが単価未反映で需給支障が生じる品目は、公共工事の単価を速やかに反映するなどして需給支障を解消する。
短期的にはエチレン、プロピレン、ブタジエンなど基礎油分といった建設資材分野の原材料供給の支障を減らすため、業界、関係部処などと輸入手続きの簡素化、輸入単価の緩和などについて積極的に協議を進める。中長期的には建設資材のサプライチェーン多角化に向けた支援事業などを推進する方策も検討する。
国土交通部はこのほか、資材の需給支障による工期・工事費関連の契約・金融支援も継続して推進する計画だ。