ソウルの全・月世難により庶民の居住地域に分類される九老・蘆原・道峰・江北区のマンション賃貸借物件が50%以上減少したことが明らかになった。引っ越し可能な全・月世物件が減ったことで既存の賃借人が契約を更新するケースも大きく増えている。
1日、不動産ビッグデータ企業アシルによると、今年に入りソウル市の自治区のうち賃貸借物件が50%以上減少した自治区は4カ所と集計された。今年に入って全・月世物件が最も多く減少したのは九老区だ。九老区の全・月世物件は今年1月1日の687件から前日時点で289件へと58.0%減少した。同期間、蘆原区の賃貸借物件は1198件から531件へと55.7%減り、道峰区と江北区がそれぞれ51.3%(541→264件)、50.5%(242→120件)ずつ物件が減少した。
江南3区(江南・瑞草・松坡区)と漢江ベルトの自治区でも全月世の物件が減っている。多住宅所有者の譲渡税重課猶予の廃止が予告され、保有税の強化が見込まれるなか、賃貸ではなく売買需要が増えたためと解釈される。松坡区の全・月世物件は今年1月1日の6922件から同日4803件へと30.7%減少し、江南区は1万2259件から8700件へと29.1%減少した。瑞草区は7535件から5967件へと20.9%減った。
この期間、龍山区は全・月世物件が1047件から959件へと8.5%減少し、ソウルの自治区のうちマンション賃貸借物件の減少率が一桁を記録した。
全・月世物件が今年に入り急速に減っているのは、土地取引許可制の施行で実需居住義務が付与され、多住宅所有者または賃貸事業者への規制が強化されるなか、賃貸借が可能な物件が減少した影響とみられる。さらに、チョンセ(韓国特有の賃貸制度)ローンに対する敷居が高くなるなど、政府が民間賃貸に対する拡張政策を制限したことも、全・月世可能物量が減ることに一役買ったと分析される。
ハム・ヨンジン ウリィ銀行不動産リサーチラボ長は「ソウル全域が土地取引許可区域、規制地域に括られ、実需居住を前提に住宅を購入しなければならない状況であり、多住宅所有者ないしは住宅賃貸事業者への規制が強化され、全・月世として出ることのできる物量自体が減っている」と述べ、「チョンセ(韓国特有の賃貸制度)ローンの保証は減り金利負担は増えるなど、多様な要因が複合的に(全・月世の物量を減らすことに)作用している」と語った。ハム室長は「チョンセ詐欺以後、政府が構造的に過去のようにチョンセを維持しようとする状況でもないため、全・月世難は長期化する可能性があるとみる」と付け加えた。
全・月世物件が急減し、引っ越しではなく既存住居の全・月世契約を更新するケースが増加している。国土交通部実取引価格公開システムによると、3月1日から30日までソウルで取引されたマンションの全・月世契約(1万3895件)のうち、更新契約は6967件(50.1%)を記録した。これは前年同期間(36.2%)より13.9%ポイント増加した数値だ。
キム・ヒョソン KB国民銀行不動産首席専門委員は「現在、住宅の売買費用が上がり、融資制限などでマイホームの取得が難しい状況だ」とし、「特に全・月世物件も引き続き減少する可能性があるため、新規契約をするよりは全・月世を更新する比率が高まる可能性が大きい」と述べた。