2032年にソウル松坡区蚕室一帯に3万席規模の米メジャーリーグ級ドーム球場と、COEXの2.5倍に達する展示コンベンションが整備される。ソウル市は蚕室スポーツ・MICE(企業会議・観光・コンベンション・展示)複合空間造成の民間投資事業に関する協議を4年ぶりに終え、残る手続きを順次進めて今年12月に着工する計画だ。
呉世勲(オ・セフン)市長はこの日午前、ソウル市庁ソウルギャラリー未来館で記者説明会を開き、「蚕室スポーツ・MICE複合空間が4年間に160回余りの協議を経て今年、初めて鍬入れすることになった」と述べ、「国内の複合施設の中で初めて全額民間投資で推進される事業であるだけに、民間投資モデルの新たな事例となる」と語った。
2007年の呉市長の漢江ルネサンス政策と連携した「蚕室ウォーターフロント開発構想」から始まった蚕室スポーツ・MICE複合空間造成事業が、約20年ぶりに本格的な実行段階に入った格好だ。本事業は、蚕室総合運動場一帯の約35万㎡の敷地にドーム球場、展示・コンベンションなどのスポーツ・MICE施設と宿泊・商業・業務施設が集積する複合空間を造成するものだ。2021年12月に株式会社ハンファ建設部門が幹事を務めるコンソーシアムが優先交渉対象者に選定され、ソウル市は事前協議の最終案を基に今年上半期内に実施協約を締結する計画である。
展示コンベンションはCOEXの2.5倍規模で整備する。昨年開館した「ソウルMICEプラザ(COEX麻谷)」と2029年竣工予定の「ソウル駅北部駅勢圏」とともに、「ソウル3大MICE拠点」を完成させるのが市の目標だ。ドーム球場とスポーツコンプレックスも整備し、スポーツの試合はもちろん、Kポップやグローバルツアー公演、eスポーツなど多様な大型イベントを通年開催する。球場はLGツインズ・斗山ベアーズの本拠地として、スポーツコンプレックスはSK・サムスンのバスケットボール団の本拠地として活用する。球場は内野中心の1〜2階の1万8000席を優先運用し、主要試合やポストシーズンには観客の安全確保を前提に3階まで開放して3万席以上で運用する計画だ。スポーツコンプレックスは1万1000席規模で整備する。
ホテルと商業施設も設ける。展示・コンベンションと連携した5つ星ホテル(288室)、ドーム球場と連携した4つ星ビジネスホテル(306室)、業務施設と連携したワーケーション概念の4つ星レジデンスホテル(247室)など、合計841室規模の宿泊施設が入る。ホテルに展望台も設置する。
炭川と漢江の水辺公園一帯と連携した延べ面積11万㎡規模の商業施設も新設する。市民誰もが楽しめる歩行者に優しい水辺空間も拡充する。COEXから炭川、蚕室MICE団地を経て漢江へと続く大規模な歩行軸を整備する。水辺の噴水など文化芸術空間も各所に設置する。
市は事業費を民間が全額投資する一方、収益の一部を還収金と超過利益の共有の形で受け取り、基金を造成する予定だ。呉市長は「基金をつくり、ソウル各地へ再投資する財源として活用する計画だ」とし、「波及効果は蚕室だけでなくソウル全域へ拡散する」と述べた。事業費は昨年末時点で総額3兆3000億ウォンで、業界内外では4兆ウォン以上が必要になるとの見方が出ている。優先交渉対象者に選定されたコンソーシアムは、株式会社ハンファ建設部門をはじめ、ハンファソリューション、ハンファシステムなど主要なハンファ系列が約40%の持ち分を保有しているとされる。このほかHDCグループやハナ金融グループなどが参加している。
呉市長は「蚕室スポーツ・MICE複合空間造成の民間投資事業を通じ、242万件の雇用創出および595兆ウォンの経済波及効果が期待される」とし、「蚕室スポーツ・MICE複合空間はソウルの新たなエンジンになる」と述べた。
一方、市は今回の実施協約案の策定を起点に、公共投資管理センター(PIMAC)の実施協約審査、行政予告、企画予算処の民間投資審議委員会審議などの後続手続きを進める。優先交渉対象者は実施協約と同時に大規模PF調達を完了し、年内に着工、2032年に竣工する計画だ。