国土交通部は2026年1月1日から適用される建設工事の標準歩掛および標準市場単価を23日に告示すると22日明らかにした。
両基準は国家契約法に基づく建設工事の予定価格を算定する際に活用される資料（直接工事費）である。標準歩掛は建設工事の一般・普遍的な工種において単位作業当たり投入される人員、機械などを数値化した資料である。標準市場単価は既に実施した工事の市場取引価格を基に算定された標準単価（100億ウォン以上の工事に活用）である。
まず2026年適用の標準歩掛は現場調査を通じて機械、人員の使用量など建設現場の変化を反映し、全1459項目のうち349項目（共通254、土木28、建築30、設備24、維持管理13）を改定した。
今回の改定では年次別に調査計画を策定して定期的に整備する分野に加え、需要応答型標準歩掛協議体で抽出した事項、労働者の墜落防止および掘削工事現場の安全確保などの内容も盛り込んだ。
墜落防止と仮設工事の安全分野では足場・支保工の設置・解体の歩掛を現実化する。作業者の安全のため足場周辺に設置する防護ネット作業まで歩掛に含めるよう改善し、出入口における落下物などによる歩行者保護のための防護棚の設置・解体に関する基準も新設した。
また、▲システム足場と支保工の作業で活用される揚重装備（クレーン）も歩掛に反映 ▲システム支保工のうち使用頻度が高い5m以下規格を追加 ▲足場で壁つなぎ材を追加で設置・解体する場合の計上方法を明示、など現場作業者および周辺の安全確保作業が工事費に積極的に反映されるよう努めた。
鉄筋コンクリート工事分野では建築、土木など分野を問わず共通的に活用される鉄筋コンクリート分野の原価基準も整備する。コンクリート打設時に形状を保持する役割を担うユーロフォーム型枠の使用回数と資材数量を調整し、減価償却の反映を現実化した。さらに腐食に強く軽量で施工性が高く鉄筋の代替材として活用されているGFRP（ガラス繊維強化ポリマー）の現場組立基準を新設し、施工環境の変化を反映する。
スマート建設の歩掛も拡大する。締固め度をリアルタイムで確認し、土工作業時に関連試験に要する時間を節減できる知能型締固めローラーを活用するための原価基準を新設し、MG/MC（マシンガイダンス／コントロール）掘削機に対する作業条件および諸元なども追加で提示する。
あわせて地下の安全確保のため基礎工事で多く用いられている柱列式現場壁体工法（C.I.P・地中にコンクリート柱を連続的に埋設して土留め壁を設置）と遮水グラウチング（S.G.R・地中の土粒子の間に薬液を注入して遮水壁を形成）工法の活用に向けた原価基準を新設する。さらに猛暑時の休憩時間基準が強化されたことに伴い、これによる生産性低下を反映するための割増基準も新設し、ラウンドアバウト工事の難易度を反映するなど現場条件の変化を盛り込むよう努めた。
次に標準市場単価は1850個のうち686項目（土木191、建築251、設備244）について現場調査結果を反映した。残りの1164項目については市場価格などの物価変動分を反映して改定した結果、前年比2.98%（5月比2.15%）上昇したと調査された。
とりわけ今年は設計と施工に適用される頻度が高く毎年市場価格を調査して改定する「主要管理工種」を従来の315から569へ拡大したのが特徴である。来年は700以上へ一段と拡大する計画である。また、墜落・崩壊などのリスクが高い足場・支保工関連工種について、施工時の状態確認、安全性チェックなどの点検に要する生産性を反映し、都心部の解体工事でクラッシャーを活用する現場が増えている点を踏まえ、既存構造物解体工種に「圧砕工法」を新設するなど、変化する環境を反映するよう努めた。
国土交通部のキム・テビョン技術安全政策官は「安全な建設環境の醸成には、これに必要な適正な工事費算定が不可欠だ」と述べ、「現場の施工実態の変化がより迅速に工事費基準に反映されるよう、協力を継続していく計画だ」と語った。
2026年適用の建設工事標準歩掛および標準市場単価は、国土交通部のウェブサイトまたは韓国建設技術研究院工事費原価管理センターのウェブサイトで閲覧可能である。