「工期（工期・工事期間）を短縮できる利点を十分享用して、国民の住居安定を速やかに実現できる。建設現場で発生する各種事故を画期的に減らし、建設労働者の安全を守るうえでモジュラー建築産業が寄与できると期待する。」
国会国土交通委員会所属の共に民主黨のハン・ジュノ議員は18日、国会議員会館で開かれた「モジュラー建築活性化支援に関する特別法立法公聴会」でこう述べた。
モジュラー建築工法は、建築物の主要構造部を工場など現場外の場所で事前に製作し、現場では組み立てのみで建築物を完成させる建設新技術である。国土交通部はモジュラー建築活性化支援に関する特別法制定案に対する各界の意見を収れんするため、今回の公聴会を開催した。
ハン議員は「モジュラー住宅は韓国では今まさに伸びを見せ始めた産業領域だが、すでに世界的には大衆化している」とし、「英国では住宅難と環境問題に対応するためにモジュラー建築を活用し、シンガポールの高い人口密度問題などを解決する方策としてもモジュラー建築が奨励されている」と強調した。
続けてハン議員は「今後モジュラー建築産業が韓国経済と産業エコシステムにしっかり根付くためには、法・制度の未備という限界を乗り越えなければならないが、幸い政府が中心となり今回の特別法案の策定を推進した」とし、「法案提出から本会議通過まで立法過程が円滑に進むよう最善を尽くす」と述べた。
この日、テーマ発表に立ったペク・ジョンフン韓国建設技術研究院研究委員は、モジュラー活性化特別法の立法趣旨と主要内容について紹介した。ペク委員は特別法推進の背景について「公共発注、研究開発（R&D）などの支援にもかかわらず、高コスト・制度的限界によりモジュラー市場の活性化が低調だ」とし、「モジュラー建築を総括管理する体制が未備であるため、統合的・体系的に支援する別個の法体系の整備が必要だ」と説明した。
モジュラー建築は既存の建設工法に比べて20〜30%程度の工期短縮が可能であり、高所作業が少なく安全事故の防止に有利である。しかし現在は、モジュラーの特性と合致しない現場工事中心の各種建設基準・規制がそのまま適用されるなどの問題により、活性化が低調な状況である。また、設計・製作・施工過程の標準化の未備で工事費が増加し、原価算定が困難であり、認証・管理制度も未備である。
モジュラー特別法案の主要内容を見ると、まずモジュラー建築に該当する用語を定義した。「建築物の全部または相当部分を工場など現場外の場所で事前製作し、これを建設現場で組立・設置することにより建築物等の施工効率性と品質を向上させる建築技術」として、生産方式の本質を強調して用語を再定義したものである。あわせて、モジュラー建築活性化基本計画（5年）、実施計画（1年）の策定と重要事項の議決のための「モジュラー建築審議委員会」の設置・運営に関する根拠を整備した。
次に、モジュラー活性化の基盤を造成するため、設計・施工・監理・歩掛かりなど建設工事の全過程にわたり、現場工事と区分されるモジュラー特化型の標準基準を策定し、これを公共部門から優先適用できるよう勧奨した。あわせて、モジュラー建築物の普及拡大と新技術の実証などのため、国土交通部長官が「モジュラー建築振興区域」を指定できるようにし、振興区域を対象に基盤施設の造成や実証事業の推進などを支援できるようにした。
最後に、モジュラー建築物の品質確保のための認証体系構築を明示した。建築用モジュールを製作する工場の製造システムと品質管理能力を評価する「モジュラー生産認証制度」を導入し、今後は一定規模以上の公共建築物工事には認証モジュールのみを使用することを義務化する計画である。あわせて、生産認証モジュールを使用した建築物に対して「モジュラー建築認証制度」も運用する。建築認証を通じて当該建築物に適用されたモジュラー技術水準を評価して等級を付与し、一定等級以上を達成したモジュラー建築物については各種インセンティブと規制特例を適用する。
その後はチョ・ボンホ亜洲大学教授を座長としてパネル討論が続いた。ペク研究委員をはじめ、キム・ヨンア国土交通部住宅建設供給課長、ノ・テグク韓国土地住宅公社（LH）チーム長、カン・チャンヒー ハンミグローバル専務、ソ・ドング韓国建設技術研究院主席研究員らが討論者として出席した。出席者は法案の趣旨を生かすための詳細な分類体系の確立など、複数の改善策を提案した。
チョ教授は「英国がMMC（Modern Methods of Construction）定義フレームワークを通じて建設産業のみならず金融・保険・技術業界が共通して使用する標準を確立したように、特別法も単に工法を定義することを超え、工事発注から工場運営、金融支援に至るまで、あらゆる産業エコシステムが通用できる明確な基準を提示すべきだ」と述べた。続けて、工場製作率（PMV）と形態に応じた具体的な技術分類体系、カテゴリー別の必須能力検証、不良業者乱立を防止するための3段階品質認証システムの導入などを提示した。
また、キム課長は「9・7住宅供給対策を含め、良質な住宅を適期に供給するために努めているが、現場の高齢化と外国人労働力の増加傾向など、建設産業がさまざまな困難に直面している」とし、「モジュラー工法は住宅など各種建築物の供給速度と品質を高めると同時に、人手不足に直面する建設現場に適用可能な実質的な代案だ」と強調した。
国土交通部は、公聴会で提起された意見を総合的に検討した後、速やかに立法論議の手続きが進むようにする計画である。