#A氏は妻と子どもとともにMアパートで居住しつつ、同じアパートの上階に住む妻の父母宅に妻を偽装転入させた。その後、妻の父母を扶養家族に含め、ソウルで分譲する住宅に加点方式で申込み、当選した。住民登録上ではA氏の妻が子ども(7歳)が1歳になった年から別居していたことになっていた。
#B氏は夫と協議離婚した後も前夫所有(離婚前当選)のアパートに2人の子ども(中高生)とともに転入届を出した。離婚後、32回にわたり無住宅者として申込み、ソウルで分譲する住宅に加点方式で当選した。当選した住宅も、前夫がB氏の金融認証書で申込み、代理で契約を締結するなど、実際に離婚した関係とは見なしがたかった。
国土交通部は1日、今年上半期に首都圏の主要分譲団地など40カ所(約2万8000戸)に対する住宅申込み実態を点検した結果、計252件の不正申込みの疑い事例を摘発し、警察庁に捜査を依頼したと明らかにした。
2024年下半期まで大幅に増加していた不正申込みの摘発件数は、今年上半期から減少していることが確認された。不正申込みの摘発件数は2023年上半期154件、2023年下半期154件、2024年上半期127件を記録した後、2024年下半期に390件へ急増した。
これは2024年下半期の調査時から健康保険の療養給付明細の提出を義務化し、扶養家族の実居住の有無をより効果的に確認できるようになったことで、親を偽装転入させる事例が大きく減少した影響だと判断されるというのが国土交通部の説明である。健康保険の療養給付明細には利用した医療施設(病院・薬局)の名称、連絡先などが記載され、実際の居住地の確認が可能だ。実際、偽装転入は2024年下半期の384件から今年上半期は245件へと減少した。今回の現場点検でも、住民登録上に登載(偽装転入の疑い)された親を扶養家族から除外して申込みをした事例も多数確認された
それでも今回摘発された不正申込み252件のうち、偽装転入が245件で最も多かった。偽装転入は、当該地域の居住者または無住宅世帯構成員の資格を得たり、扶養家族の加点を高めるために虚偽で転入届を出して申込む行為である。実際には居住していないにもかかわらず、当該地域の住宅、商店、工場、倉庫、モーテルなどに転入届を出すといったものだ。
偽装離婚は、申込み加点(無住宅期間)を高めたり、特別供給の申込み資格(無住宅世帯構成員)を得るために、有住宅の配偶者と虚偽の離婚をして申込む行為で、5件が摘発された。このほか、申込み資格の売買の仲介者と共謀し、金融認証書やパスワードなどを渡して代理で申込み・契約した後、報酬金をやり取りする資格売買や、将来の分譲権を譲渡する条件で転売制限期間中に買主から手付金を受け取り供給契約を締結した違法転売も、それぞれ1件ずつ摘発された。
また、供給秩序を乱す行為以外にも、当該地域の優先供給の誤りや申込み加点の誤りなど、当選基準に満たない不適格当選の事例も12件摘発し、当選取消し後に予備入居者へ供給するよう措置した。
国土交通部のチョン・スホ住宅基金課長は「これまで偽装転入の兆候はあったが摘発が容易でなかった事案について、『健康保険の療養給付明細』の徴求を通じて扶養家族の実居住の有無を正確に判断できるようになった」と述べた。
続けて「不正申込みと確定した場合、刑事処罰(3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金)、契約取消し(住宅の還収)および手付金(分譲価格の10%)没収、10年間の申込み資格制限など強力な措置を講じているため、民事・刑事上の不利益を受けないよう格別の注意をしてほしい」と呼びかけた。