公認仲介士協会(以下、協会)の宿願事業である法定団体化が再推進されるなか、協会とプロップテック(情報技術を組み合わせた不動産サービス産業)業界の対立が深まっている。協会は仲介人を点検する権限を備えてチョンセ(韓国特有の賃貸制度)詐欺などを防ぐ趣旨だと強調するが、プロップテック業界では長期的に一種の「カルテル」を強固にするとの懸念が出ている。
17日、不動産業界と国会などによると、クォン・ヨンジン国民の力議員とボク・ギワン共に民主黨議員らが共同発議した「公認仲介士法一部改正法律案」が18日に国会国土交通委員会の全体会議に付議される。改正案の主な内容は公認仲介士協会に法定団体の地位を付与することだ。まだ審査初期段階だが、与野党の国土委幹事がともに関与しているため、改正案が定期国会を通過する可能性が大きい。
法定団体化は協会の長年の宿願だ。協会は1986年の設立当時は法定団体だったが、1998年の不動産仲介業法改正で任意団体に転換した。このため、無登録の仲介業者やいわゆる企画不動産など各種の不動産詐欺問題が発生しても、格別の取り締まり・監視権限がない。もし今回の法案が通過して法定団体の地位を回復すれば、協会は会員資格の審査・倫理懲戒などを行えるようになる。キム・ジョンホ協会長も就任当時からチョンセ(韓国特有の賃貸制度)詐欺防止などを掲げ、法定団体化が急務だと強調してきた。
今回の改正案の最大の特徴は、義務加入条項と指導・取り締まり権が除外された点だ。協会が主張する通りに権限を強化するにはやや力が削がれたように感じられるかもしれないが理由がある。先に2022年に類似内容の法案が発議されたものの、プロップテック業界と学界の反発で立法のハードルを越えられなかった。当時、過度な権限拡大との指摘を受けた項目を外した改正案を改めて推進しているというわけだ。
ただしプロップテック業界は依然として協会の法定団体化の推進に強く反発している。理由は単純だ。今は議論となった部分が改正案に含まれていなくても、協会が法定団体になれば結局は順次、権限強化を要求するだろうというのがプロップテック業界の主張だ。協会を監視する独立機構や協会への義務加入を防ぐ条項の明文化など安全装置がなければ、プラットフォームをさらに排除したり統制する可能性が高まるということだ。
こうした懸念は、これまで協会とプロップテック企業がしばしば対立を繰り返してきた点に由来する。協会は「半額手数料」を掲げたダウィン仲介、ジプトスなど複数のプロップテック企業を公認仲介士法違反の疑いで告発した。いずれも嫌疑なし(不起訴)処分となったが、協会の強硬な姿勢をうかがわせる事例だ。キム・ジョンホ協会長も選挙公約で「直取引プラットフォーム撃破」を掲げた。
不動産業界の関係者は「国会では公認仲介士法改正案が与野党の幹事が共同発議した法案でもあり、異見があって議論できない内容ではないため、今回は無理なく通過すると見ている」としつつも、「安全な仲介秩序を構築するという協会の目的も理解できるが、プロップテック企業をけん制したり市場参入を制限する行為を監視できる装置も必要だ」と述べた。