4日(現地時間)、欧州最大の家電・情報技術(IT)展示会「ベルリン国際家電博覧会(IFA)2026」が開かれたドイツ・ベルリンのメッセ・ベルリン6.2ホール。中国シャオミの展示エリアに入ると、壁面を埋め尽くした洗濯機と乾燥機、床にずらりと並んだ掃除機がまず目に入った。数歩進むと人工知能(AI)グラスとスマートフォン・ウェアラブルが現れ、奥には自社開発の半導体とヒューマノイドロボット「サイバーワン(CyberOne)」、電気自動車「SU7 ウルトラ」まで続いた。スマートフォン企業の展示というより、一人の家と移動手段、パーソナルデバイスを丸ごと移設した空間に近かった。
シャオミがIFAに参加したのは今年が初めてである。3300㎡を超える展示スペースは、シャオミが海外に設けた単独展示として過去最大規模だ。ここに380種を超える製品と技術を詰め込んだ。展示テーマは「AIの巨大な波(The Surging Wave of AI)」。スマートフォンから始めた事業を家電と自動車まで広げたシャオミが、これを「ヒューマン×カー×ホーム(Human×Car×Home)」という一つのエコシステムに束ね、欧州市場に示すことに焦点を当てた。
◇ 家に入るとテレビとエアコンが同時に点いた
展示は▲AIトゥモロー(AI Tomorrow)▲AIトゥデイ(AI Today)▲ヒューマン×カー×ホーム製品ポートフォリオに分かれる。「未来」を見せる空間の中心には電動コンセプトハイパーカー「シャオミ・ビジョン・グランツーリスモ」があり、「今日」を見せる場所にはキッチン・リビング・寝室・書斎を実際の家のようにしつらえた。自動車と家電、スマートフォンを別々に陳列せず、一つの生活動線の中に配置した形だ。
AIトゥデイでは、退勤後に帰宅した状況を想定し、シャオミの技術が提供する利便性を示した。玄関に入るとテレビとエアコン・空気清浄機・フロアランプが点灯し、カーテンが閉まった。料理を始めてコンロが点くとレンジフードが自動で作動し、夕方には「映画モード」一度で照明が消えてテレビが点いた。寝室で本を手に取ると、別途の命令なしにAIが読書の意図を把握し、マットレスの角度を調整してエアコンと空気清浄機を作動させるシナリオも披露した。各製品を一つずつオン・オフするのではなく、一つの状況に合わせて複数の機器が同時に動く方式である。
シャオミ関係者は「機器が増えることが核心ではなく、AIが複数の機器と空間の間を自然につないで、ユーザーが直接操作すべき段階を減らすことだ」と語った。接続の基盤は統合オペレーティングシステム「シャオミ・ハイパーOS(Xiaomi HyperOS)」である。世界で11億6000万台を超える機器がシャオミのエコシステムに接続されている。
家電エリアの展示規模も大きかった。スマートホームブランドのミジア(Mijia)は130を超える製品カテゴリと2000種以上の製品群を備えている。洗濯機・乾燥機や冷蔵庫、ロボット掃除機、エアコンなどが壁と通路に沿ってびっしり展示された。三つの独立したドラムで衣類を分けて洗濯・乾燥する「ミジア・トライドラム・ウォッシャードライヤー・プロ12㎏」や、人の位置をミリ波レーダーで感知して風向きを変えるエアコン技術も目を引いた。
パーソナルデバイスのエリアには「シャオミAIグラス」とスマートフォン、スマートウォッチが並び、その背後にはテレビが続いた。シャオミ関係者は「ミジアはヒューマン×カー×ホームで『ホーム』を担う中核ブランドだ」と述べ、「伝統的な家電にも知能を加え、家庭での体験そのものを再定義することが目標だ」と語った。
◇ 家電の背後には自社AIチップ…ヒューマノイド・電気自動車まで
シャオミが自社開発した「XRING O3・O100・D100」半導体も主要な展示品目である。O3はフラッグシップAIシステム・オン・チップ(SoC)、O100はAIアクセラレーター、D100は知能型走行のための3ナノメートル(㎚)チップだ。シャオミは、O100が一般的なフラッグシップスマートフォン用チップより16倍高いメモリ帯域幅を提供すると説明した。O100とD100は開発・検証を終え、2027年から製品に搭載する予定だ。O3を搭載したフォルダブルスマートフォン「シャオミ18フォールド」も展示した。スマートフォンとAI演算、自動車用チップを一堂に示し、自社半導体の適用範囲をエコシステム全般へ広げる方向性を提示した格好だ。
ヒューマノイドロボットも展示会場で来場者を迎えた。人と向き合って腕や指を動かし「指ハート」を作ったり「グー・チョキ・パー」をしたりするなど、多様な方法で相互作用した。シャオミはこのロボットを電気自動車工場のナット締結作業にも試している。約4カ月間の試験過程で、作業成功率は約90%から98%へ高まったというのがシャオミ側の説明だ。
シャオミは2026〜2030年にAIとオペレーティングシステム、自社半導体、スマート電気自動車、ロボット、スマート製造などに2000億元(約43兆8000億ウォン)以上を研究開発(R&D)に投資する計画である。ル・ウェイビン・シャオミグループパートナー兼社長はIFA 2026基調講演で「人(Human)はパーソナル・コンピューティング・センター、自動車(Car)は知能型移動空間、家(Home)はスマート生活空間を意味する」と述べ、「シャオミはコア技術と研究開発、製造、流通まで網羅する完全な『ヒューマン×カー×ホーム』エコシステムを初めて完成させ、現在すべての要素が有機的に統合されている」と語った。