「ChatGPTに質問するとすぐに答えが返ってくるように、今ではロボットにも『パンケーキを作って』と要請し関連する映像を見せれば、事前訓練なしでも即座に料理をこなせる時代になった。フィジカルAI分野でも『ChatGPTの瞬間』が到来したということだ。」
アビナブ・グプタ(Abhinav Gupta)スキルドAI(Skild AI)共同創業者兼米国カーネギーメロン大学コンピューター工学科教授は26日、ソウル中区ウェスティン朝鮮ホテルで開かれた国内最大のテックカンファレンス「SMARTCLOUD SHOW 2026」で「これまではロボットに新しい作業をさせるには関連データを大量に収集した後に事前訓練を行う必要があったが、今は一本の映像を見せれば以前にやったことのない作業もこなせるようになった」と述べた。
スキルドAIはロボットの頭脳に当たる「ロボット・ファウンデーション・モデル(RFM)」を開発するグローバルなフィジカルAI企業である。エヌビディア、ソフトバンク、アマゾン、LG、セールスフォースベンチャーズなどから出資を受け、企業価値は約140億ドル(約20兆ウォン)と評価された。
この日グプタCEOは「どんなロボットでも、どんな作業でも:ただ一つの頭脳で(Any Robot, Any Task: One Brain)」というテーマの基調講演で「ロボティクスの最大のボトルネックはロボットのハードウェアではなくデータだ」とし、「生成AIの場合、オンラインに掲載された膨大なテキスト・画像資料を学習して素早く性能を改善し規模を拡大してきたが、フィジカルAI分野はロボットが学習する良質な行動データが不足し、その分だけ迅速な進展がなかった」と評価した。
グプタCEOは、スキルドAIが特定のロボット機種や作業種類に限定されない汎用ロボット頭脳を構築するため、あらゆる種類のロボットデータ収集方式を活用し、その結果として競合より100倍から1000倍多い規模のデータを確保したと強調した。
グプタCEOは「スキルドAIのRFMは映像データと仮想シミュレーションで作った合成データで事前学習を行い、人が遠隔でロボットの行動を調整するテレオペレーションとロボットの現場学習によって追学習と微調整を経る」とし、「これにより周辺環境を自律的に探索し、物体を操作し、精密な作業をこなせるロボット頭脳を実装した」と説明した。
スキルドAIのRFMを搭載したロボットは実際の産業現場にも投入され、これまで人が担当してきた困難な作業も遂行している。グプタCEOは「エヌビディアのヒューストン工場に投入されたロボットはGPU(グラフィックス処理装置)のネジを締めるといった精密作業まで行える」とし、「フォックスコンの工場ではロボットが1カ月で1万6000台を超えるGPUを組み立て、工場の自動化水準を引き上げた」と述べた。
同氏は、スキルドAIのRFMがヒューマノイド(人型)ロボットのみならず、二足歩行・四足歩行・ホイール型などあらゆる形態のロボットに適用できる汎用性を備えた点を差別化要因に挙げた。グプタCEOは「屋内、屋外、工場、データセンターなど複数の場所であらゆる形態のロボットが遂行する多様な作業を制御するオムニボディド(omni-bodied)な頭脳の構築が肝心だ」とし、「他社のロボット頭脳は特定のロボットハードウェアに合わせて作られるため、故障や突発事態が発生すると動作を止めるが、スキルドAIのロボットはハードウェアが変われば変化を検知して作業を続行する」と述べた。
この日スキルドAIは、ロボットが一本の映像を見るだけで新しい作業を即時に学習し実行する汎用モデル「S1」を公開した。グプタCEOは「新しい作業の訓練なしに、ロボットが映像プロンプト(prompt・指示)だけでこれまで接したことのない作業を学習するよう設計された初のモデルだ」とし、「これは人が他人の行動を観察して新しい仕事を学ぶのに似ているという点で重大な前進だ」と述べた。
そして「このようにロボットの一般化能力が強化され、フィジカルAI分野でも『ChatGPTの瞬間』が近く訪れると期待している」と語った。